夢のために存在する
NYに移り住んで12年。アーティストAKとして世界中に音楽を発信しながら、現在は、夢を持つ子供たちや個人、企業を支援する「I FOR DREAM」(http://www.ifordream.com)を設立。自分のためだけではなく、人のために行動をし続ける生き方に共感します。まずは今現在、AKさんが力を注ぐI FOR DREAMのお話から聞かせて下さい。この活動を通し、一番伝えたかったメッセージとは?
“私が夢のために存在する”そんなメッセージを世界中の夢を持つ子供たちに伝えたくて、I FOR DREAMを設立しました。“夢を描くだけでなく実現する”。そこには必ず“自分”という創造者がいて、“実行する”という行動があり、実現可能へと繋がってゆきます。実行というのが、実は一番大変ですが、 I FOR DREAMでは、この実行のための道作り、ドア作りのお手伝いをできたらと思っています。
設立するきっかけと具体的な活動を教えて下さい。
I FOR DREAMを作った最初のきっかけは、東北の被災地での子供コンサートでした。これまでの2年間、被災地に赴き、15カ所以上の子供コンサートをさせて頂いてきました。そのうちのひとつ、福島県相馬みなと保育園の子供達が、コンサートのお礼に絵をプレゼントしてくれたんですね。大変な状況の中で暮らす子供達なのに、明るい色使いのかわいい絵ばかり。そして“えがお”の文字がいっぱいありました。あまりにも感動し、NYに絵を持ち帰り、学校やイベントで展示したら多くの方から感動の声を頂きました。もっと多くの人に子供達のメッセージを伝えたいと思い、絵をコラージュしてラッピングペーパーを作り、NYでチャリティ販売をしたところ、大きな反響があり、多くのTVや新聞に取り上げて頂きました。
I FOR DREAMのHPや、AKさんのfacebookでも拝見できる子供たちの作品は、誰もが笑顔になれます。
自由で無限大な可能性が、本当に素晴らしいですよね。子供達の絵は、ラッピングペーパーだけでなく、iPhone Caseにもなって世界発売もスタートしました!こうして心の果実が実を結んでいるのは、もちろん、私も動いたこともありますが、もともとは“子供達が絵を描いた”から。つまり、子供達が行動して形にしたからこそ。やはり、夢の実現の鍵は“実行”なんです。
I FOR DREAMを創りあげるプロセスの中で、「実行して良かった」と、心が満たされた出来事はありましたか?
反響が大きく、多くの寄付金を被災地に届けることができたことも嬉しいことでしたが、なによりも嬉しかったことは、子供達や、ご両親、保育園の方々が、“自分の作品が、NYから発信された!”ということで、とても喜んで下さったことです。子供達に大きな喜びや感動を作ってあげることができたこと、それは私にとって、なににも代え難いほどの喜びに繋がりました。形にしてよかった、と心から思いました。NYにいてもできること、NYにいる私だからこそできることを、もっと考えるようになり、もっとNYから被災地の子供達を応援できる、と思い始めました。同時に、”自分が創った”、“誰かに伝わって喜ばれた”、という喜びや充実感は、きっと子供達のモチベーションと自信に繋がり、将来への自信へと繋がると確信しています。
自分のため、人のために “出し惜しみ”をしない生き方と人間力の大きさに圧倒されます。そのパワーはどこから生まれるのでしょうか?
「人生はとても短い」ということは常に私の中にあって。朝起きて寝るまで、寝ている間も含めて24時間、それだけは誰にとっても変えられない時間。その中でできること、感じられることは本当に僅かしかない。そう思うと、やると決めたら時間配分を決めてゴールに向かえられるようにするし、今自分がやっていることにしても、明日自分がもし存在しなくなった場合を意識するようになる。とてもシンプルな発想ですけれど、そんな風に方向転換すると、今日できることに感謝して後悔しないようにしようと自ずとパワーが生まれませんか?
Photo by Daisuke Nozawa