ON COME UP
#56 | Oct 5, 2021

トリリンガルで多才な新世代アーティスト。韓国YG の練習生時代の経験を生かし、グローバルな活躍を目指す

Text & Photo: Atsuko Tanaka / Photo Assistant: Yoshikazu Ishikawa / Photo Retouch: Toshiko Nagai

ON COME UP 56回目のゲストは、アーティストのNOAさん。12歳で韓国に渡り、大手事務所YGエンターテインメントで初の日本人練習生として6年間経験を積んだ。2018年に帰国し、2020年にアミューズよりデビュー。同年の6月にリリースしたセカンドデジタルシングル「TAXI feat. tofubeats」が、タイのスポティファイのバイラルチャートで堂々の1位を獲得した。翌年1月にはファーストデジタルEP「Too Young」をリリースし、3月に行った初のオンラインライブは、インドネシアで3位、フィリピンで8位・タイで26位と、Twitterトレンド入りも果たす。練習生時代に培った感性に磨きをかけ、その後も様々な曲を出し続け、今年8月からは「LET GO」を筆頭に、デジタルシングルを3か月連続でリリースする。アジアを主に海外に多くのファンを持つNOAさんの、幼い頃や韓国で練習生として学んだこと、アーティストとして大事にしていることや成功するために必要なこと、今後の目標などを聞いた。
PROFILE

アーティストNOA

作曲、作詞、ダンスの振付まで手掛ける、トリリンガル(日本語・英語・韓国語)ソロアーティスト。 12歳のとき、滞在先の韓国で美容院でスカウトされ、韓国大手事務所のオーディションに合格。 韓国で6年間日本人初の練習生として生活し、2018年に帰国。 2020年1月Amuseより1st Digital Single「LIGHTS UP」でデビュー。本格的に音楽活動開始。 同年6月リリースの2nd Digital Single「TAXI feat. tofubeats」が、 堂々タイのSpotifyバイラル・チャートで1位を獲得。 アジアからグローバルヒットを目指すアーティストとしても注目が集まる。 2021年1月に1st Digital EP「Too Young」をリリース。 プロデューサーにKsuke、Ryosuke”Dr.R”Sakai、Chaki Zulu、mabanuaを招き、 POP・R&B・DANCE等、様々なルーツを打ち出した作品となった。 3月には、このリリースを記念した初のオンラインライブを実施した際は、 インドネシア3位、フィリピンで8位・タイで26位とTwitterトレンド入りも果たす。 国内外のアーティストと積極的にコラボし、グローバルに活動を行っている。 ジャンルに囚われない幅広く楽曲を制作し、ワールドワイドに活躍するアーティストを目標としており、 マルチな才能を持った、今後注目される新世代アーティスト。

NOA

―幼い頃はどんな子供でしたか?

とにかく明るくてオープンマインドで、誰とでも仲良くなるような子でした。小学生の頃にアメリカに行った時とかでも、英語はあまり喋れないのに、現地の子供たちとどうにかして友達になってそのままずっと遊んだり、おじいちゃん、おばあちゃんに話しかけて自己紹介したり、ストリートパフォーマーの前に行って、自分をアピールしようと一緒に踊ったりとかしてました。

 

 

小さい頃

―当時好きだったことや将来の夢は?

何か作ったり、歌ったり踊ったり、表現することがとにかく好きでした。ストリートパフォーマンスもそうですし、よくディズニーに連れて行ってもらっていたので、パレードのダンサーさんとか、かっこいいなと思いながら見てました。あとはバスケも好きで、小学校の休み時間とかによくしてました。

 

―ご両親はどんな方で、どんな育てられ方をしましたか?

両親はとにかく音楽が好きなので、僕は小さい頃からR&Bやジャズ、ヒップホップ、ポップなど、いろんな良い音楽をたくさん聴かせてもらってました。二人とも本当に優しくて、友達のような感覚で何でも話せるし、僕のやりたいことも応援してくれました。

 

―アーティストになろうと思ったきっかけは?

最初のきっかけは、5歳の時に観た「ハイスクールミュージカル」という映画で、歌って踊って表現するのを見てすごい衝撃を受けて、それまでは単純に好きだったのが自分もそうしたいと思うようになったんです。それで趣味範囲で家の中で歌ったり踊ったりしてたんですが、ある日テレビでBIGBANG さんを見て、こんな方たちが韓国にいるんだと感動して、自分も韓国に行くことを決めました。

 

―それで11歳の時に韓国へ。なぜ日本で活動するのではなく韓国に行こうと思ったのですか?両親は応援してくれました?

もともとK-Pop自体に興味があったんですけど、BIGBANG さんを見て、とにかく魅力的で、単純に「この人たちみたいになりたい!」って強く思ったんです。それで両親に言ったら、じゃあ韓国に行くしかないってなって、母親と一緒に行きました。今になって、自分でもすごい決断力だなって思いますね(笑)。

 

―韓国に移って、まずどんな生活が始まったんですか?

レッスンとかを受けて少し経験を積んでからオーディションを受けようと思っていたんですけど、韓国に行ったその月に、美容院で美容師にスカウトされて。それでオーディションを受けることになりました。

 

―オーディションはどんな感じでした?

初めて外国でオーディションを受けるというのもあってすごい緊張して、歌った時の僕の手の動作があまりにもぎこちなかったみたいで、事務所の方がもう一回別の機会を設けてくれました。それで翌週に2回目のオーディションを受けて合格しました。

 

―実際に韓国に住んで、びっくりしたこととかカルチャーショックな出来事はありましたか?

最初はそういうのがあるのかなと思ってたんですけど、結構早くて馴染んで。言語ができなかったので、もどかしさや壁を感じることはありましたけど、どこに行っても韓国の方が本当に優しくしてくださったので、何の不自由もなく楽しく過ごすことができました。

 

―オーディションに合格した後は、YG練習生としての生活がすぐに始まったんですか?

いえ、その時すでにインターナショナルスクールに入っていたので、受かった8ヶ月後くらいから通うことになりました。当初はまだ12歳だったので、レッスンを受けたらすぐ帰宅する感じでしたけど、少し慣れた14歳頃からは、朝11時に出勤して夜の10時くらいまで色々とやってました。やりたいこと、やらなきゃいけないことが結構あったので、12時半くらいまでいないと終わらなくて。

 

―学校なのに“出勤”と言うんですね。実際にどんなことをされていたんですか?

一般の授業も受けましたし、歌、ダンスなどのレッスンは基本午前、午後とあって、レッスンの空き時間も次のレッスンの準備をしたりします。毎月末に月評価があるのでそれの準備をしないといけないんですけど、その時間がなかなか取れなくて、夜遅い時間に個人練習をしたり、友達と曲を作ったりしてました。学校には共通する趣味を持った子しかいないので、話すことも遊ぶことも同じだし、毎日同じことの繰り返しでしたけど、好きなことだから全く飽きなかったですね。

 

当時の印象的な出来事などはありますか?

誰かの誕生日にはいつもサプライズでお祝いしたり、応援してくださってるファンの方々が外で待っていてくれてプレゼントを頂いたりとかして、すごい嬉しくもびっくりしました。高校生になってからは、週末の休みになるとタクシーで行ける距離にある遊園地によく遊びに行ってました。あとはソウル市内の川沿いの公園に行って、友達と電動スクーターを借りて遠くまで行ったり、公園のコンビニでラーメンを買って食べたりとか、青春っぽいことをしてました。

 

韓国に住んでいた頃

―練習生として向こうでいろいろな経験を積んだかと思いますが、やっぱり行って良かったと思いますか?また、先輩や先生の言葉など、何かご自身の中で活かされていることはありますか?

韓国に行ってなかったら、今全然違うことをしてたのかなって思うことがたまにありますけど、あの時に学んだことが自分の全てなので、本当に行って良かったと思います。同じ事務所に所属されているアーティストさんたちは、すごい有名な方でも練習は常にすごいたくさんしていたので、そういった姿を見て、どんな立場になっても努力は必要なんだと学びました。また、練習生として一緒にやってた友達とは、その時から将来こういうことをしたいねって話してたので、これから一個ずつ叶えていきたいと思います。

 

2018年に帰国されますが、日本に戻ろうと思ったきっかけは?

韓国でアイドルグループとして活動していくために準備をしていたんですけど、自分で作詞作曲ができるようになったり、アーティストになったらできることの可能性などを知って、グループとしてやっていく熱が冷めてしまって。だんだんと、日本人として日本から発信していきたいという想いが強くなっていったんです。そんな時、ソウルで ONE OK ROCKさんのコンサートを観て、世界でこんな活躍している方がいるんだって衝撃を受けて、背中を押されたというか、改めて自分のやりたいことが明確になりました。

 

6年韓国で生活されたあと日本に戻ってきて、逆にカルチャーショックに感じたことなどはありましたか?

嫌だと感じるようなことはなく、やっぱりホームだなと感じましたし、改めて日本の文化に触れ合って、全てが新鮮で、旅行感覚で楽しく過ごしてました。小さい頃は何も感じなかったことでも、ある程度大人になって感じることはたくさんあるので、上野動物園に行ってみたり、神社巡りをしたり、最初の頃はとにかくいろんなところに行ってましたね。

 

韓国での滞在を終え、日本に戻ってきた頃

―では、8月からデジタルリリースした3曲について、曲のテーマや込めた想いなどをお聞きしたいです。まず、ファーストシングルの「LET GO」は、AB6IXJEON WOONG(チョンウン)さんがフィーチャリングされていますが、どんな経緯で彼とこの曲を作ることになったのですか?

僕の方からオファーをさせていただきました。彼は、練習生生活時代からの付き合いで僕にとって兄弟みたいな存在で、ずっと一緒に何かやりたいねって話していたので、こういう風に叶ってすごく嬉しいです。曲調的にも、ウンさんの声の魅力だったりを伝えることができたと思うので、僕も嬉しいですし、ファンの方も楽しんでくれたんじゃないかなと思ってます。

 

―どんな風にして作っていったんですか?

お互い情報をシェアしながら、常に連絡を取って、レコーディングしたデータを送りあったりして作りました。コロナ禍で同じ場にいて作ることはできなかったですけど、離れていても徹底的にできたというか、すごく良い仕上がりになったので僕もウンさんも嬉しい気持ちです。

 

―セカンド曲「Don’t Waste My Time」は、同世代の男性のクールな恋の駆け引きをテーマにしたそうですね。

この曲は、これまで僕がリリースした曲の中でも結構強めの性格の男の子が主人公になってるんじゃないかなと思っています。曲名通り「僕の時間を無駄にしないで」って女の子に言ってる曲なんですけど、僕のそばに来たら何でも叶えてあげるよって男らしいメッセージもあったりして、今までとはビートも含め、違った魅力をお見せできんじゃないかなと思います。

 

NOAさんご自身も、強くて男らしい方なんですか?

僕自身はそこまで強くないので、ちょっと頑張って、強い僕を探しながら書きました(笑)。

 

Highway」はドライブに繰り出したくなるような、開放的なサウンドを意識されたと。

本当にドライブしに行きたくなるような曲で、歌詞も出かける準備から始まるかのような、ちょっとしたストーリー性もあります。人生でどうしても止まってしまったり、少し生きづらいと感じる時ってあると思うんですけど、そういう時でも止まらずに速度を上げて進んで行こうよっていうメッセージが表現できたんじゃないかなって思ってます。

 

NOAさんはご自身で作詞作曲されますが、曲を考える時はどんなことからインスピレーションを受けることが多いですか?

自分自身の体験を通してもありますけど、僕は外に出かけて海とか自然を眺めるのがすごく好きなので、そういう景色を見て思い浮かぶことが多いです。曲を作った後にもまたその場に行って、実際にマッチしてるかチェックしたりもします。小さい頃に鎌倉に住んでいたこともあって、湘南の海に結構行きますね。あとは、近くの公園を探して行ったりもします。

 

―自然の中でインスパイアされたものを持ち帰って、スタジオで作る?

そうですね、風景を見て得たメッセージとか、他のアーティストさんの曲を聴きながら自分が興奮したポイントってなんだろうって分析して、先にビートを作ることが多いので、そのビートに当てはまるものを探して作る感じですかね。ビートは聴こえてくるというか、作りたい感じが頭の中にあるので、できるだけそれに近づけていきます。基本はキーボードで作りますけど、最近はギターを頑張って習得中です。全て独学なので、感覚で作ることが多いです。

 

―曲を作る時に一番大事にしていることはどんなことですか?

やっぱりメッセージですね。自分があまり納得いかないものは、聴いてくださる方も同じように感じてしまうかもしれないので、メッセージがちゃんと伝わるか常に確認しながら作ってます。

 

―他のアーティストの曲はチェックしますか?最近好きで聴いているアーティストや曲など教えてください。

いつもチェックしてます。世界各国のチャートは全部見ますし、興味のあるジャンルのプレイリストを聴きますが、知らないアーティストさんもまだたくさんいるので、新しい発見がたくさんあります。最近はインディーポップというジャンルが好きで、その中でもLANY、joan、Fly By Midnight.とかが好きです。あと最近は、2000年代のBlack Eyed PeasやJay Z、カニエ・ウエストあたりを聴き直してますね。当時受けたインパクトや自分の感情を思い出すし、今聴いてもフレッシュに感じます。

 

―今後一緒に曲をやってみたい人は?

本当にたくさんいますが、アメリカ人で僕と同世代の、 PRETTYMUCH というグループです。彼らも基本全部自分たちで作っていて、いつも本当に僕が大好きな曲を作っているので、いつか一緒にできたらいいなと思います。

 

―楽曲提供やプロデュースもされていますか?もしくは今後考えている?

今は全くしてないです。自分の曲として作った曲でも、誰かが歌ってくれたらいいなと思うこともあるので、もっと自分の力をつけてできるようになったらいいですね。

 

―今の日本の音楽シーン、世界の音楽シーンについて思うことを教えてください。

今はサブスクだったり、インターネットで無限に色んな音楽に出会うので、トレンドが常に変わり続けるのは、日本も世界も変わらないんじゃないかなと思います。僕が小学生の頃と比べても全然違うので、僕自身いちリスナーとしても、アーティストとしも追いついていかなきゃいけないと思ってます。

 

―この時代を生き抜くアイコンに求められることってどんなことだと思いますか?

トレンドが常に変わっていくからこそ、シーンの先頭に立ってリードしていくことですかね。僕が尊敬しているG-DRAGON さんも、彼が着るものだったり、作る音楽って絶対にその後みんなが真似したり、それを元に作っていったりしてるので、求められるものにも答えつつ、リードすることなんじゃないかなと思います。

 

NOAさんがアーティストとして、ここだけは負けないと思う点は?

声ですかね。カバー曲もたくさんやらせていただいてるんですけど、ファンの方から「NOAくんが歌うとNOAくんの曲みたいになる」っていうコメントをたくさんいただくので、声に魅力があるのかなと。もちろんもっと追求していかなきゃいけないですけど、そう思ってます。

 

NOAさんがアーティストとして目指すゴールと、それを実現するために必要なことはなんだと思いますか?

幅広く、一つのジャンルに縛られずにやっていくことが目標です。世界各国にファンの方がいますが、もっといろんな方に聴いてほしいです。今は SNS だったりいろんな場所でファンの方とのコミュニケーションが取りやすいので、もっと皆さんとメッセージの受け取りあいをして仲良くなれたらと思います。あとはワールドツアーがしたいですね。それを実現するためにはやっぱり努力しかないと思います。

 

―努力はどんな風に?

練習生時代に習ったやり方だったりとか、このぐらいまでしなきゃいけないっていうのはある程度自分の中でわかってるので、それは僕が今後どの立場になっても、初心を忘れずにやっていかなきゃいけないと思ってます。

 

―壁にぶち当たることとかはありますか?

過去を振り返って、あの時はここまでできてたのに今はできてないなとか、同世代のアーティストさんとかを見て、彼らはここまでできてるのに自分は足りてないって思ったりすると、壁を感じつつ、ちょっと燃えるので、いい刺激にはなりますね。

 

―そういう時はどうするんですか?もっと努力する?

そうですね。この前は、練習生時代の同期で、今作曲家として活躍しているMILLENNIUMというアーティストの友達から、彼が作った曲を聴かせてもらったらとても良かったので、すごい刺激をされて、そこから一晩かけて曲を作ったことがありました。

 

―では、NOAさんの理想の男性像は?

練習生時代に、僕が憧れているBIGBANG さんたちにも挨拶する機会がよくあって、あのぐらいの立場になられたらルードな部分もあるのかなって思ったりしてたんですけど、全くそうじゃなくて、僕みたいな練習生に対してもすごい深く挨拶してくれたりとかしたので、本当にかっこいいなと思いました。なので今後僕自身がそういう立場になった時も、初心を忘れずに謙虚な気持ちで接したいと思います。

 

―憧れや尊敬する人は?

G-DRAGONさんですね。音楽もそうですし、アーティストとしても、実際にお会いした時も本当にカッコ良かったので、憧れます。あとはジャスティン・ビーバー、クリス・ブラウンとかも常に憧れの存在で、いつも聴いて、見て、研究してます。

 

―普段から習慣にしていることはありますか?

夜は必ずランニングするようにしてます。一回外に出てリフレッシュと言うか、体を動かさないときついので。前は朝もランニングしてたんですけど、1日が結構辛くなったので、朝はウォーキングに変えました(笑)。朝起きて陽を浴びることが大事と聞いたので、健康を気遣って。あとは筋トレもしてます。

 

習慣にしている朝のウォーキング

―音楽以外で好きなことや、最近ご自身の中での流行りはありますか?

映像制作は、趣味でも、仕事としてでもしています。基本Vlogを作ることが多いですけど、見ることもすごい好きなので色々チェックしてます。あと、まだ流行りまではいってないんですけど、プロテインに興味を持ち始めました。でもすごい種類がありすぎて、どれがいいかわからないです。それと、インテリアもすごい好きで、ピンタレストで観葉植物とかよく見てます。部屋で制作するので、雰囲気は常に大事にしたいなと思ってます。

 

―社会で起こっていることで気になることは?

オリンピックはすごいチェックしてましたね。僕自身スケボーがすごい好きなので、特にスケボーは予選からずっと見ていて、堀米選手が優勝された時は本当に感動しました。そういった同世代の方たちが活躍する姿には特に勇気をもらいましたし、スポーツってこんなに素晴らしいものなんだなと改めて思いましたね。

 

―では、ご自身のしていることで世界が変えられるとしたら、それはどんなことだと思いますか?

やっぱり音楽を通して感動を与えることなんじゃないかと思います。僕自身、今まで他の方の曲からメッセージをもらったり、背中を押してもらって何かを成し遂げたりしたことがたくさんありました。僕のファンの方からも同じようなコメントを頂くので、そういう時は本当に嬉しく思います。音楽って目に見えないものだからこそ受け取り方も様々で、すごい不思議ですけど、音楽の持つ力ってすごいなっていつも思います。

 

NOAさんのようなアーティストを目指す若者や子供達にアドバイスをするとしたら?

まだアドバイスをする立場ではないと思いますけど、唯一言えるとしたら、視野を広く持って、夢に向かって躊躇なく進んでいくことが大事かなと思います。僕自身も、練習生時代にたくさんのことを得て、日本に戻ってきて今こうして色んな体験をしていると、世界ってすごい広いんだなって感じていて。そんな中でSNS を通してとか、会いたい方に自分から連絡をして繋がっていくということが、世界を広げていくというか、すごい面白い部分だと思ってます。その一歩を踏み出すのが難しかったりもするけど、勇気を出してやってみることが大事なんじゃないかなと思います。

 

―生きていく上でNOAさんが一番大事にしていることは?

やっぱり努力することですかね。アーティストとして活動していく中で、あの時こうしたら良かったのにとか感じることがあって、それってやっぱり努力が足りていなかったからそう思うので、今後もより一層努力していかなきゃいけないと思ってます。

 

NOAさんにとってチャンスとはなんだと思いますか?

チャンスは掴むもの。チャンスって正直いくらでもあると思うんですけど、掴むこと自体やっぱりすごく難しくて。でも掴んだ先に新たな世界が広がっていると思います。

 

―今までを振り返って、あれが一番チャンスだったと思うことは?

二つあって、一つは韓国であの日美容院に行ったこと、もう一つはtofubeatsさんとの出会い。ある時信号待ちをしていたtofubeatsさんを見つけて、声をかけたんです。頭の中で、これはチャンスだって、このチャンスを掴まなきゃって思って。tofubeatsさんに声をかけたことで、『TAXI』という曲でフィーチャリングしていただくことに繋がり、本当に光栄でした!

 

―では、成功とはなんですか?

すごい難しいですね。友達と成功ってなんだろうって話をすると、何かを成し遂げたり、現実的にどれだけのお金を稼げたとかそんな話になってくるんですけど、自分の中ではそれだけではない気がして。具体的にはまだわからないですけど、自分ではなく、他の方がジャッジするものじゃないかなと思います。

 

―成功する人としない人の違いってあるとしたら何だと思いますか?

何かを成し遂げるために努力をしなきゃいけないっていう風に考えると、努力するかしないかじゃないかなって思います。

 

―最後に、今後の夢や挑戦したいことを教えてください。

まずは幅広くいろんな曲を作っていって、僕の大好きなPRETTYMUCHや、ジャスティンとかクリスとか、世界各国のアーティストさんとコラボしていくこと。そして世界各国にいる僕のファンの方達のためにワールドツアーをすることが目標ですね。それらを全部ちゃんとクリアした時には、もっと大きな目標を持っていたいです。人としても成長して、かっこいいアーティストになっていきたいと思ってます。

 

NOA Information