BICULTURAL SOULS
#12 | Feb 27, 2018

北欧と和の融合が生んだベストセラー「フラワーボックス」。太宰府天満宮で日本人が愛する花見の未来をテーマにした展覧会を開催

Text: Maiko Tsunemine / Photo: Atsuko Tanaka

様々な分野で活躍する日本在住の外国人の方々をインタビューし、日本と祖国の文化の違いなどをお話し頂くコーナー“BICULTURAL SOULS”。第12回目のゲストは、デンマーク出身のフラワーアーティスト、ニコライ バーグマンさん。日本語も文化も分からないまま19歳で来日するも、持ち前の好奇心とチャレンジ精神で様々な苦難を乗り越え、若干25歳で自身のフラワーブランド「ニコライ バーグマン フラワーズ & デザイン」を創設。北欧のスタイルをベースに和のエッセンスを融合した世界観は誰にも真似できない。色鮮やかな花が箱に敷き詰められた「フラワーボックス」は、斬新なアイディアとその美しさが愛され、ベストセラーに。現在、国内外に12店舗を展開。3月末には自身の最大規模となる太宰府天満宮での3度目の展覧会「HANAMI 2050 —花を愛で、未来を想う−」を控えている。20年もの間、異国の地で活躍し続けるバイタリティはどこから来るのか話を伺った。
PROFILE

フラワーアーティスト ニコライ バーグマン / Nicolai Bergmann

Nicolai Bergmann(ニコライ バーグマン)/フラワーアーティスト。デンマーク出身。スカンジナビアンスタイルのセンスと細部にこだわる日本の感性をフラワーデザインに融合させたユニークな作品を発表し続けている。その活動の幅は広く、フラワーデザインはもとより、ファッションやデザインの分野で世界有数の企業と共同デザインプロジェクトを手がける。国内外に12店舗のフラワーブティック、3つのカフェ、ジュエリーブランド「NATUR & NICOLAI BERGMANN」を展開している。

ニコライ バーグマン

デンマークのご出身でいらっしゃいますね。どんなところで、どのように育ちましたか?
故郷は、“ドラウェア”という古い漁港街。海は目の前、牛や馬がいっぱい、といった感じの自然豊かなところです。コペンハーゲンの中心街に行くのも、田舎の方に行くにも、車でちょうど20分というおもしろいロケーションで、近所や周りにはあまり何もないけれど、都心の暮らしも経験できるという環境で育ちました。残っているのはハッピーな記憶ばかり。祖父がりんご園を経営していて、小さい頃はよく手伝いをしました。
子供の頃
ご両親はどんな方ですか?
母はフローリスト。父の仕事は、鉢物の卸業。小さい頃は、父の出張について行って、ヨーロッパでの鉢植えの展示会を見てまわったりもしていました。
その頃から、フラワーアーティストの道を進もうとお考えだったのでしょうか?
初めは、田舎で牧場に関わる仕事がしたいなと思っていました。でもやっぱり僕にとって、植物や花は小さな頃から身近な存在で、19歳でフローリストの資格を手に入れました。デンマークでは、フローリストに限らずパン職人でも、大工でも、美容師でもまずは学校で勉強して、国からライセンスをもらう必要があります。
すべての職業に国家資格が必要とは知りませんでした。デンマークの教育制度には、義務教育(7〜15歳)の最後に、職業体験ができるシステムがあると聞いています。
枠組みのしっかりしたシステムで、世界的にも注目されていると思います。例えば花に関する仕事がしたいなら、まずは自分でフラワーショップを探して、とりあえず何週間かトライアルで働かせてもらうんです。オーナーさんと話がついたところで、訓練の一環として国立ビジネスカレッジでフラワービジネスに関わる経営全般を勉強します。大工でも美容師でも職業を問わず、将来お店を持ったときに経理やスタッフの採用なども自分でできるようになるために、みんなが通います。
実務と勉学の両立は大変そうですが、何も分からないまま仕事を選ばなければならない学生にとって、まず体験ができるというのはプラスかもしれませんね。
非常に素晴らしいと思います。僕の場合は、16歳の始めの半年間はフルタイムのインターンとして毎日フラワーショップで働き、その後は週の2日間はショップで働いて、3日間は学校に通って花や植物の専門知識と経営学や経理を身につけるという生活を送りました。丸々2週間学校に泊まり込んで勉強するなんてこともありました。そして試験に合格してやっと一般的なお給料がもらえるようになります。でも、受からなければもう1年学校に通わなければならない。知識を身につけなければ、仕事はもらえないから“勉強しないといけない”という気持ちからすべてが始まっています。
日本では、高校や大学在学中にアルバイトをするのが一般的かもしれません。
デンマークでは、会社がインターンを雇う場合、国が費用の半分を負担するので、企業にとって若い人材を積極的に雇いたくなるような仕組みになっています。医者などの職業はもちろん違うと思いますが、日本では、特別な勉強や訓練を受けていなくても花屋で働くことができるし、何の知識もなく入社した人と、10年くらいの経験がある人とでもそこまでお給料に大きく差があるわけではなくて、とにかく“働くちから”として人の雇用を考えている。これは今現在経営者の立場として難しく感じていることでもあります。
デンマークでライセンス取得後、すぐ日本にいらっしゃったと伺いました。何か具体的なプランはあったのでしょうか?
最初は卒業旅行で日本に来ました。東京や京都での観光の他に、父の仕事関係の知り合いがいる日本で鉢物生産の仕事を経験させてもらいました。正直僕としてはちょっと外国に遊びに行くくらいの軽い気持ちで。実際に来てみたら、鉢物以外にもフラワーショップの仕事が気になって、その方の紹介で川越にある花屋で働かせてもらいました。
初めて日本に来たとき。清水寺にて
カルチャーショックは大きかったのではないでしょうか?
段階的に感じるものはありましたが、とにかく日本語が分からないので大変だったし、辛かったのは何と言っても満員電車です。羽生に滞在していたので、川越までの通勤地獄を体験しました。オレンジ色の宇都宮にも行く電車で、ラッシュアワーの山手線みたいに人でパンパン。言葉が分からないから、まずは正しい電車に自分が乗っているのかどうか不安だったし、それと皆さんと同じでちゃんと席に座れるかとか(笑)。今思えば若かったから耐えられたのだと思います。あとは、週に6日間連続で早朝から長時間働くというのは、とにかく慣れるまで大変でした。
その後、日本に移住して、今や日本在住20年(!)に。
その後デンマークへ戻ったのですが、振り返ると僕にとって日本での3ヶ月間の経験は、チャレンジに満ちていて本当に楽しかった。なので、1年近く経ってからまた日本に戻ろうと思ったんです。改めて川越の花屋で働かせてもらえることになったとき、ただやってみたいという気持ちだけで、給料や条件などは一切聞きませんでした。ビザの取得は思っていたより大変で、何度やっても上手くいかなくて苦労しました。そんな感じのスタートでしたが、続けていたら1年が20年になってしまったという感じです(笑)。
ご自分のブランド「ニコライ バーグマン フラワーズ & デザイン」を立ち上げた頃の想いは?(2001年)
ブランド戦略とか特別なことは一切考えていなくて、まずビジネスとして成立させるには、自分で花をつくって、お店に飾って、その空間を素晴らしいものと思ってもらうというのが僕自身の原点であり目標でした。お金のためだけに何かをするのは絶対に上手くいかないと思います。今はさらに難しい時代になってきていると思いますし、100パーセントのパッションがなければ、ビジネスはきっと1年すら保たないかもしれません。花屋って、ものすごく大変ですから。朝早く市場へ行って、店では水の入れ替え、仕入れた花の下準備など、マイナス1度の冬であろうが35度の真夏であろうが、ずっと変わらず同じ仕事が続きます。
ご自身の代表作「フラワーボックス」はどうやって生まれたのですか?
元々はお客様からの相談から生まれた作品なんです。あるブランドのプレス発表会で、来賓へのギフトを600個用意したいとのオーダーを頂いたんですが、置いておくスペースがないので重ねて置いておきたい、また発表会の後すぐに渡せる生花、というのがリクエストでした。重ねておくというのは難題で、ブーケやアレンジメントを作って、箱の中に入れてみましたが、花をつくるのと箱代とで費用がかさんでしまう。予算が合わないのでどうしようと悩んだあげく、ふと花を箱の中に直接入れてはどうかと思いついたんです。
フラワーボックス
まさにひらめきの瞬間!そうしてベストセラーが誕生したのですね。
でも、そんなにいきなり大人気になったわけではないんです。結局相談を受けたブランドの発表会のギフトとしては、フラワーボックスは採用されませんでした。フラワーボックスを作った後も、1年経っても雑誌に載ることはなかったですし。その後、エストネーションのバイヤーさんが気に入ってくれたのがきっかけで、2001年の秋には有楽町に「ニコライ バーグマン フラワーズ & デザイン」をオープンしました。そこに来る新しいものや流行に敏感な方々の目に留まって、徐々に人気が広まっていきました。自分で言うのもおかしな話ですけど、今ではステータスアイテムのひとつになったように思います。とは言え、例えば川越駅で“フラワーボックスって知っていますか?”って聞いても分からない人もいると思いますので、まだまだです。
海外と比べて男性が女性に花を贈るという習慣があまりない日本で、フラワーボックスは男性が購入しやすいギフトとしても人気ですね。
トレンドに興味がある男性に好まれていますが、まだまだポテンシャルがあると思います。以前、70歳近い男性のお客さまが、テレビで見たフラワーボックスを奥さまにあげたいとお店にいらっしゃいました。僕が、今までお花を贈ったことがありますかと聞いたら、ないって言うんです。70歳になって初めて奥さんにあげる花が僕の作ったものだと聞いて、嬉しくて涙が出そうでした。僕の考えたものが、ひとりの人間にとって特別なものになって、誰かに幸せを届けるために使ってもらえるというのは、とても幸せです!
フラワーショップにカフェが併設された、南青山のフラッグシップストア(2010年オープン)の空間美は見るたびにため息が出ます。
もちろん花をつくるのが好きですが、とにかく手を動かして何かをつくるのが大好きなんですよ。デンマークの専門学校で溶接も勉強したので、この店をオープンすることになったとき、自分でつくれるものはつくりたかった。ここにあるフラワーショップのカウンターも棚も手作り。花の仕事をメインに、空間全体を考えることで、色々おもしろいものが出来上がっていくんです。
どうやったらニコライさんのようにパッションを保ち続けられるのでしょうか?
人それぞれで違うと思いますが、僕にはずっと同じパッションというより、段階的なステージがいくつかあります。まず、自分のショップをオープンするのが第1ステージでした。その次は、自分の店以外で花をつくること。例えば、ホテルやブランドの店舗のフラワーディスプレイの仕事など、依頼が来た仕事に対して、常に良いものを提供できるようチャレンジを続けていたらどんどん変化が起きて、仕事が大きくなっていきました。
ニコライさんの好奇心とチャレンジ精神は、簡単に真似できるものではないと思います。
新しいチャレンジで毎回必ず仕事が大きくなってきたわけではないので、今後どこまで行けるのかは分かりませんが、こんなに長く日本に居続けるのは、20年の間ずっと僕の中で新しいことが起こり続けているからなんです。僕がいつも言っていることですが、自分の中で新しいことが起きなくて、毎日が同じ1日になっていたらデンマークに帰っていました。
太宰府天満宮での展覧会開催(「HANAMI 2050 —花を愛で、未来を想う−」2018年3月29日〜4月1日開催)は、まさに新しいことのひとつですよね。今年は3回目の開催になると伺っています。
2014年に第1回目となる「伝統開花」を開催したとき、あの場所で展覧会を開催できるなんて、とんでもなく幸せなことだと実感しました。建造物も大好きだし、太宰府のあたりにいると気持ちがとてもリラックスするんです。なにより西高辻宮司さんの理解がとても大きかった。歴史的な建造物や神社のイメージを壊してしまわないかなど、心配事はありましたが、たくさんの方に足を運んで頂き大成功しました。2016年の「新花」は3会場に規模を拡大し、約18,000人が見にきてくれました。
「伝統開花」2014年(上段)、「新花」2016年(下段)
悠久の歴史を持つ日本人の誰もが知っている神社です。先進的な取り組みだと感じます。
本殿の屋根に何百年も生えている苔があって、それを作品に使わせてもらえるなんて、普通では考えられないことです。あの時は、ほんとうに緊張しました。僕は、1000年以上もの歴史を持つ神社に心から尊敬の気持ちを持っています。同時に、伝統を守りながら、新しい試みに挑戦されているのは、この先も1000年以上どうやって神社を存続させていこうかということに心を傾けているからだと思います。僕の40歳の誕生日は、宮司さんとご家族にご自宅で祝って頂きました。僕たちはお互いにリスペクトがあって最高のマッチングだと感じています。
今回の展示はテーマが「未来」へとシフトしていますが、なぜなのでしょうか。
来る人に、「あれ?」という気持ちを持ってもらいたいんです。要は驚かせたいので、以前とはガラッと変えたい。伝統と聞いて思いつく、和と洋の美しい組合せなど、今までどこかで見たことがあるようなものではなくて、今回は全く新しいもの。僕が考える2050年の未来の花見を表現します。デジタルの映像も使いたいし、アクリル、ガラスのリフレクションなどアイディアがたくさんあります。そして、僕の中の新しいチャレンジで、普段は渋めの色が好きなのですが、今回は花見がテーマなので“かわいらしいピンク”を使う予定です。楽しみにしていてください。
その他にも2017年にジュエリーブランド「NATUR & NICOLAI BERGMANN(ナチュア & ニコライ バーグマン)」を立ち上げ、さらに活躍の場を広げていらっしゃいます。今後はどんな活動を予定しているのですか?
ジュエリーは去年始まったばかりですが、デザインを考えるのがすごく楽しくなってきました。フラワーアーティストとしては大規模なインスタレーションを昨年末のクリスマスと年末に丸の内で行いました。店を一店舗開けるくらいのパワーが必要な仕事でしたが、今後は花を楽しめる公園をつくりたいなと思っています。実はもう数年前に箱根に土地を購入しています。今年はそういった大きなプロジェクトの準備にも力を入れていく予定です。
「NATUR & NICOLAI BERGMANN(ナチュア & ニコライ バーグマン)」の店舗(左上)とジュエリー(右上、下段)
Marunouchi Bright Christmas。2017年
韓国のソウルにもお店をオープンされました。さらなる海外進出はお考えですか?
今、ソウルを含めて全部で12店舗あり、もちろん他の国への進出も考えていますが、まったく急いでいません。花屋は生花を扱うので、靴屋や洋服屋とはちょっと違います。現地でしか仕入れができないので、仕入れ先との信頼関係や、国によって手に入る花も違うし、フランチャイズと言う訳にはいかないので、非常に難しいです。
左上から時計回りに:南青山フラッグシップストア、フォーシーズンズホテル京都店、ソウル店、有楽町店、福岡店
日本以外に住んでみたい国はありますか?
アメリカに住んでみたい。日本もデンマークもすごくいいけど、ずっと同じ環境にいると、その良さを感じられなくなってしまうこともあります。だから一旦外に出て、違う目線を持って、日本ってこんなにいいところなんだ、というのをもう一度経験してみたいと思います。
デンマークは「最も幸せな国」と言われていますね。日本との違いはなんですか?
古くからある伝統であったり、文化であったり、違うのは当たり前ですが、一番の違いは、家族との時間の過ごし方ですね。デンマークではお休みと自分の時間がまず1番。仕事は2番目、3番目、もしかしたら4番目かもしれない。これはもうデンマーク人のDNAという感じですが、日本は真逆だと思います。ただ僕がすごく楽しみにしているのは、20年後のデンマークでの働き方や家族のあり方がどうなっているかということ。どんどん日本のようなモダンな方向へ向かっている気がしています。仕事や常に携帯をチェックするような忙しいライフスタイルに変化しつつある流れにどう対応していくのか。でも、確かに一番幸せな国と呼ばれる所以は、我々の持っている素質そのものかもしれません。
反対に、デンマーク文化と日本文化とで共通点を感じるところはありますか?
デザインに関しては、デンマークに限らずヨーロッパの人は日本のモダニズムやシンプルさについてたくさん勉強したはずだと思います。逆に日本の家具なども、古い歴史のあるデンマークのインテリアデザインからインスピレーションを受けているのが分かるし、椅子のデザインで知られるアルネ•ヤコブセンやポール•ケアホルムといった名が通ったデンマーク人たちも、元々日本が好きで日本の要素を取り入れています。今や日本はヨーロッパで大ブームです!
日本の良いところと、良くないところを一つずつ教えてください。
良いところは、全体的にみなさんすごくポジティブなこと。それと、日本のおもてなし。接客は世界一素晴らしいと思います。良くないところは、一旦方向性が決まると新しいことやチャレンジをあまりしないところ。あとは、あまり意見を口に出さないところです。うちの会社の中でも問題になっているのは、「私はこう思います」って自分の意見を言う人がほとんどいないんです。全体会議などしたとき、何十人に対してどう思うか聞いても手をあげる人が誰もいない。外国だったら、「私、私、聞いて!」みたいな感じになりますから。
そこは変わるべきところだと思いますか?
多分、今現在の日本が成長するために必要なことならば、変わるべきだと思います。
世界にはどんな変化が必要だと思いますか?
自分もそうなんですが、ただ走り続けるだけじゃなくて途中で止まって考えることが大切。どうして今日仕事に行くのかとか、仕事の内容が好きなのか嫌いなのか、嫌いならそれをどうやって変えるのかというのをもうちょっと深く考えるべきですね。変化の必要性を考えることが欠けている。世界全体が先のことばかり見ようとしすぎていますが、そうしているからといって新しいものが生まれるとは限らないと思います。
日本の未来についてはどうなっていくと感じていますか?
すごく変わると思いますよ。なぜかというと、今現在日本の人口はどんどん減っていて、実際どんな企業でも人が足りないと言っています。先日、ジャパンタイムズで雇用者の8人に1人が外国人という記事を読みましたが、要は外国から人を入れないといけない。1960〜70年代のデンマークでも、人手不足が起こり、工場などではスペインから労働者を雇い、祖父のりんご園も例外ではありませんでした。日本も今まさに同じことが始まっていますね。例えば成田空港では、外国人の方々が清掃員として働いている姿を見ますが、今後政治的にも問題点がたくさん出てくると思います。日本にとってはチャレンジだと思います。フレッシュな頭でこういった問題を解決できるような若い人たちが早く現れないと大変なことになると思います。
日本語と英語で好きな言葉を教えてください。
日本語は「我慢」。日本で働き始めたころ、たくさん我慢していたことがありました。ただ、我慢の先に明るい未来が拓けることを日本で学びました。英語は「Nostalgic」(懐旧、郷愁)です。昔があって、現在の自分がつくり上げられいているんだと感じる言葉なので好きですね。
普段の暮らしに花をとりいれたいと思っている読者にアドバイスをお願いします。
どんなやり方でもいいのですが、いつも言うのはとにかく無理をしないこと。プレッシャーがあると楽しくなくなってしまうし、花を飾るのにこれが正解というのはありません。水やりなど植物や鉢物の世話は面倒かもしれないですが、花が持つ自然の力は人間のメンタルに働きかけます。1本の花でもいいんです。とにかくシンプルに1種類の花から始めて、慣れてきたらチューリップにグリーンを加えるなど、少しずつ組み合わせる種類を増やしていくように心がけてください。そうすればだんだん自分のテイストが見つかると思います。
ニコライさんの人生の未来予想図を教えてください。
あまり計画を立てるタイプの人間ではないので、3年後、5年後はこうと決めるよりアドリブでいきたい。その点では、うちの奥さんには苦労をかけていて彼女が大変そうなので、良いのか悪いのか分かりませんが(笑)。先を見据えた計画を立てるのが大事なのは分かっているんですが、1年分のスケジュールができているというのは、ストレスに感じます。今この時を大切にするのが自然なのではないかと思います。でも実際は「○月○日に何か入れてもいいですか?」って言われたら、「はい」と言うしかないんですが(笑)。僕は完璧な人間ではないので、そこは今一番苦労しているところです。
それでは最後に、ニコライさんにとって成功とは?
僕にとって成功とは、心のこもった仕事を一生懸命続けて、それが自分の成長に繋がることです。満足いくものになるまで、自分の力を信じて、仕事に対してのパッションを持ち続けることが大切ですね。

ニコライ バーグマン

HANAMI 2050

フラワーアーティスト ニコライ バーグマンが2018年太宰府天満宮にて自身最大規模の展覧会を開催

デンマーク出身のフラワーアーティスト、Nicolai Bergmann(ニコライ バーグマン)は、2018年3月29日(木)~4月1日(日)に、自身最大規模となる展覧会「Nicolai Bergmann HANAMI 2050 -花を愛で、未来を想う- Floral Exhibition in Dazaifu Tenmangu」を福岡・太宰府天満宮にて開催いたします。

太宰府天満宮での展覧会は2014年、2016年に続き、3回目となります。2016年に開催した3会場に、新たに柳川藩主立花邸 御花を加え、4会場で同時開催いたします。

今回の展覧会のテーマは「HANAMI 2050」。Nicolai Bergmann独自の視点から生まれるフラワーアートの世界で、日本人が愛してやまない花見の“未来”を表現します。100点以上の最新作が会場全体をピンクに染め、春の華やぎを魅せると同時に、アクリルやスチールなど、異素材と花を組み合わせたコンテンポラリーなスタイルで驚きと感動をお届けいたします。Nicolai Bergmannが提案する2050年、未来の花見をぜひご体験ください。

■開催日時
2018年3月29日(木)~4月1日(日) 9:00~17:00(一部閉館時間変更の可能性がございます)

■場所
太宰府天満宮、宝満宮竈門神社、志賀海神社、柳川藩主立花邸 御花

■入場料
野外展示:無料
屋内展示全館共有:1000円(税込)
※12歳以下は入場無料

■チケット販売
Nicolai Bergmann Flowers & Design Flagship Store
Nicolai Bergmann Flowers & Design 福岡店
太宰府天満宮社務所
宝満宮竈門神社社務所

■イベントに関するお問い合わせ先
Nicolai Bergmann Flowers & Design (ニコライ バーグマン フラワーズ & デザイン)Tel:03-5464-0716(平日10~18 時)E-mail:info@nicolaibergmann.com