「ハンドメイドインジャパンフェス2022」が、7/23より東京ビッグサイトにて開催!全国から選りすぐりのアイテムやフード、音楽ライブ、ワークショップなどコンテンツが満載

2022/07/21

日本最大級のクリエイターの祭典「ハンドメイドインジャパンフェス2022」が、7月23日より二日間東京ビッグサイトにて開催される。2013年にスタートし、11回目となる今回のテーマは「つくるつづける」。全国から3000人以上のクリエイターが集結し、アクセサリーやバッグ、インテリア、アートなどのハンドメイドアイテムから、日本各地の選りすぐりの手作りフード、また、ワークショップやミュージシャンによる音楽ライブと、様々なコンテンツが満載のイベントだ。

このイベントを主催するのはハンドメイドマーケットプレイス「Creema」。代表の丸林が、「才能あるクリエイターがきちんと評価される世界をつくりたい」という想いのもと2010年にスタートし、現在は約24万人のクリエイターが制作した1400万点以上のオリジナル作品が出品され、その年間流通総額は160億円を上回っている。

「本当にいいものが埋もれてしまうことのない、フェアで新しい巨大経済圏をつくろう」をサービスミッションに、クリエイターのために日々邁進し続ける代表の丸林氏をインタビューし、フェスにかける想いや最近の人気コンテンツ、見どころなどを聞いた。

クリエイターは自分がいいと思うものを自分の感性に従って一生懸命造り続けること、ユーザーは自分の心が本当にいいと思うものと向き合うことが大切

ー今回で11回目、3年ぶりの夏開催となりますが、まずはどのような想いを持ってこのフェスを始めたのかを教えてください。

まず僕が2010年に立ち上げた「Creema」というオンラインマーケットプレイスの話になるんですが、僕は学生の頃から、音楽でも絵画でも、そのアーティストの才能や実力とその評価が一致しないケースが多々あるなと思って、それらが公正に評価されるような仕組みを構築したいとずっと考えていました。のちに起業してこのサービスを作って、多くのクリエイターに参加していただき、買い手のユーザーさんも増えたんですけど、全く購買につながらないという状態が2、3年続いて。そのままだと会社の存続すらも危ういといった状況でしたが、強い想いで始めた事業だったので撤退する気はなく、どうすればその状況を打破できるかを考えました。

その対策として、ひとつはCreemaのプロダクトを徹底的に良いものしていくこと、もう一つはクリエイターとユーザーが直接会って話ができたり、作品を実際に手に取ることができるリアルな場を作ることだと思ったんです。かっこよく言えば、日本の音楽業界でいうフジロックみたいな感じで、そこから本当にいいものが普及していくような、カルチャーを勃興できる場所を作りたいと思い、このフェスを始めることになりました。

ークリエイターの方達は基本個人でやられている方ですか?

最初は個人でスタートしても、規模が広がれば例えば弟子ができたり、法人化された方もたくさんいますけど、基本は個人でプロとしてやってらっしゃる方が多いと思います。

―今回参加されるクリエイターの方は何人くらいいらっしゃるんですか?

2日間で3000人ぐらいです。第1回目(2013年)は2日間で1500人くらいで、1番多かった時で5000人の時もありました。もっと増やすこともできましたけど、起爆剤になるようなイベントにするためには、より情熱とか強い想いを持った人たちに集まってもらう方がいいんじゃないかということで、以前のような公募制にして出展者数を厳選して。ただ来場者数はそれからも増加しているので、イベント規模としては拡大傾向にあります。

これまでのハンドメイドインジャパンフェスの様子

―クリエイターの方達がこのフェスに参加したことによって、大きなビジネスチャンスを掴むこともあるのでしょうか?

例えばクリエイター同士、もしくはクリエイターがユーザーさんや来場者の方と繋がって、色んなコラボレーションが生まれたりしていることは間違いないと思います。あとはフェスだけでなく、Creemaのサイトでの販売もできるので、例えばハンドメイドインジャパンフェスで出店されたことをきっかけに、Creema 上で人気が出るみたいな場合もあります。何を持って成功かという話にもなりますが、Creemaだけで月何百万という単位で作品を売る方もたくさんいるので、Creemaのトップクリエイターになるだけでかなりのビジネスチャンスになると思います。

―フェスに参加されたクリエイターやユーザーの方からはどのようなフィードバックを得ていますか?

クリエイターの方からは、たくさんのものづくり系のイベントがある中で、ハンドメイドインジャパンフェスは運営チームも含めて、イベントの場の熱量が相当高いし、ずっと続けてほしいという声を多くいただいています。いつもはサイトで購入してくださっているユーザーさんと、フェスで初めて直接会って実際に話ができたり、フィードバックがもらえたり、またそのコミュニケーションの中で新作のヒントを得られたりとか、いろんなことがあるようです。ユーザーさんたちは、オリジナルで見たことないようなユニークなものを作っている人がこんなたくさんいると驚かれたり、本格的で衝撃だったなどと言われることが多いです。

ークリエイターの方が作る作品で、最近の人気や流行りはありますか?

最近はスマホショルダーバッグが人気ですかね。世間的にも今流行っているアイテムだと思いますけど、Creemaでもとても増えてきていると思います。あとは流行というわけではないですけど、昔に比べて器などの反響は良くなってるなと感じますね。

―それは器の質が良くなっているということですか?

いえ、そうではなく、器の価値をみんなが分かり始めてきたということです。器って100円で買おうと思えば買えるし、もちろんそれはそれでいいと思うんですけど、例えば作家が想いを込めて丁寧に作ったグラスやカップで飲む、一杯のコーヒーやビールの味は違うと思うんです。そういう感覚とか、暮らしに対する意識とかがちょっとずつ変わってきたんじゃないかなという気はします。

ーいいですね!では、最近丸林さんが見て新しいと感じたものや特に興味深かったものはありましたか?

去年の冬のフェスに出店していた方の作品で、パンパスグラスのリースですかね。パンパスグラスってドライフラワーにするだけでも相当な技術がいるんですが、その方はパンパスグラスを使って綺麗にリースにされていて。サイズもかなり大きくインパクトがあるし、美しくて独自性も高いし、僕の家の雰囲気に合うと思って買いました。

パンパスグラスのリース

ーコンテンツやもので溢れる時代ですが、本当にいいものとはどういうものだと思いますか?

正直に言うと、人それぞれの心の中にあるから分からないです。いいと思うものはみんなそれぞれ違うし、それにいつ出会うかのタイミングによって感じ方も変わりますよね。例えば今日あるものを見ても何とも思わないけど、1年後に見たらものすごい感動することってあるじゃないですか。だから“誰かが決めたいいもの”じゃなくて、“自分の心がいいと思えるもの”がいいものっていうぐらいでいいんじゃないかと思っているんです。なのでクリエイターは自分がいいと思うものを自分の感性に従って一生懸命造り続けて、ユーザーは誰かが決めたものに引きずられることなく、自分の心が本当にいいと思うものと向き合うことが大切なんじゃないかなと。そうなっていけば、人生が少し豊かになるんじゃないかなって思います。

ーこれまで開催してきた中で嬉しかったこと、印象的な出来事はありましたか?

嬉しいことはいっぱいありましたけど、一番象徴的なのは第1回目ですね。当時はまだ社員が5人で、かつ東京ビッグサイトという大きな場所での開催ということで、いろんな不安がありました。でもいざ心を決めて勝負に出てみたら、すごい数のクリエイターさんが集まって、2万人以上の方が来てくれて、自分たちがやっていることは間違ってなかったというか、作家の作品の魅力は自分たち次第で伝えることが出来るんだと確信できました。あとはいつも思うことですが、作家さんからCreemaのおかげで人生が変わったと言っていただけたりすると、素直に嬉しいです。少しでも人とか世の中にプラスの力を与えられるようなことができたらいいなと思ってやっているので、一生懸命やってきて本当に良かったなと思いますね。

HMJ初回(2013年)開催時。スタッフたちと

ー音楽フェス「Creema YAMABIKO FES」も主催されていて、第2回目が11月に開催されますね。今年はどんなフェスになりそうですか?

このフェスは、野外音楽を中心に、クラフト市だったり、サウナ村とか、ロースター珈琲、クラフトジンなど、いろんなカルチャーを楽しめるイベントです。初回はまん延防止措置の谷間ぐらいの時で、人数制限などの影響はあったものの、1万人の方が来てくれてとてもいいイベントになりました。今年はよりコンテンツを充実させて、もっと多くの方に来てもらいたいので、会場規模を2倍に拡張します。細かい内容の発表はこれからになります。

ーそれはとても楽しみです。丸林さんは以前DJとしても活動されていたそうですが、最近はどんな音楽を聴かれることが多いですか?

僕は昔から音楽はシーンによって使い分けるタイプで、例えば家で夜考え事をしたりお酒飲んだりみたいな時は、ポストロックやエレクトロニカあたりの音楽を流したりします。この音楽しか聴かないとかはなくて、基本はそのアーティスト自身が作った音楽であれば邦楽洋楽問わず、ロック、ポップス、ジャズ、ヒップホップ、エレクトロニカなど、なんでも聴きます。

ー最後に、今年の「ハンドメイドインジャパンフェス2022」の見どころや、いい見方があれば教えてください。

できれば事前に気になる作家さんやアイテムをチェックしたり、当日でもマップを見ながら例えば器が好きな方だったらクラフトエリアから順に回ってみるとか、自分の好きなジャンルから回るのがいいかもしれないですね。あと、音楽も単体でフェスができるぐらいクオリティの高いアーティストが集まってくれていますし、ワークショップもいろんなものがあるので楽しんでいただけると思います。

―ワークショップはどんな内容のものがあるんですか?

金継ぎや、ウニのランプやジオラマ作り、手染め体験など60種類くらいあります。大人も子供も楽しめて、とても人気なので、事前予約か当日来て興味のあるものがあればすぐに予約するなどして是非楽しんでいただきたいです。あとは今回初めてアップサイクルのオーダーメイド相談ブースを設けています。家族から引き継いだジュエリー、着られなくなった服や子供のランドセルなどを別の形に蘇らせることができるんですが、僕も以前、祖母の代から受け継いだダイヤモンドをCreema の作家さんに新しい形に作り直してもらい、凄く良い思い出になりました。

様々なワークショップや、アップサイクルなオーダーメイドの相談ブースがある

―あと、気になるコンテンツとしてプロレスがありますね。こういうフェスでプロレスがあるとはかなり珍しいですが、本気でやるプロレスなんですか?

本気でやりますよ。ただリングはないので、独特なプロレスのショーになります。出演してくれるDDTプロレスは、埼玉アリーナや武道館を超満員にするくらいのとても人気の団体ですので、こちらもぜひ観ていただきたいです。以前もDDT に出てもらったことがあるんですが、その時普通に作家さんの作品を観に遊びに来た女の子が、そのプロレスを見て感銘を受け、自分もプロレスラーになりたいとDDTに直訴したんです。彼女は後日入門されて、ハイパーミサヲという選手として活躍されるようになって、うちの上場記念パーティーにも出てもらいました。とても嬉しい出来事でしたね。

―そんな奇跡的な出会いもあるんですね!

クリエイターや作品との出会いだけでなく、それまで思いもしなかったことと出会って、その人の人生が変わることもある。いろんな方にとっての気づきの場になればいいなと思います。

Text & Photo: Atsuko Tanaka

「ハンドメイドインジャパンフェス2022」

日時:2022年 7月23日(土)・24日(日)11:00~19:00

会場:東京ビッグサイト西1・2ホール

入場料:1日券 前売り1,300円、当日1,500円 /両日券 前売り2,000円、当日2,500円 ( 税込。小学生以下、無料)

公式HP: https://hmj-fes.jp

主催:日本最大級のハンドメイドマーケットプレイス「Creema(クリーマ)」

後援:J-WAVE、TOKYO FM、KDDI株式会社