世界のコーヒーをトップバリスタが淹れる豪華な祭典「川越コーヒーフェスティバル」がもうすぐ開催!奇妙礼太郎、ううじん、関取花など豪華アーティストライブも
2019/11/28
「小江戸」と呼ばれる景観や文化を持ち、年間700万人以上もの人々が訪れる観光地、川越。その土地でスペシャルティコーヒーの文化を伝えていこうと2017年に始まったイベント『川越コーヒーフェスティバル』が、今週末に早くも4回目を迎える。1回目に開催された際、HIGHFLYERSでは、開催場所となる室町時代に創建された由緒ある寺、蓮馨寺の49代目住職や主催者の話を伺ったが、4回目を迎えて、さらにパワーアップしたコーヒーフェスティバルは、今年はどのような内容になり、これからどう変化していくのだろうか。
今年のテーマは、「フェスを日常へ」。サントリー南アルプス天然水で淹れたコーヒーを提供。象印マホービンが40本当たるキャンペーンも実施
例年と同様、今年も素晴らしいコーヒーショップが全国から集まる川越コーヒーフェスティバルだが、今回は初めての試みとして、ゲストファームがハワイ・コナの農園から来場。現地で1週間ほど前に焙煎した産地直送の新物コナコーヒーを振る舞うのが目玉のひとつ。また、コーヒーの競技会で優秀な成績を収めたコーヒーマン達も多く参加する。
今年1月に焙煎の世界大会で準優勝した仲村良行が沖縄で営む「豆ポレポレ」が初出店するほか、ブリュワーズ大会世界チャンピオンの粕谷哲のお店「フィロコフィア」や、今年ハンドドリップとブリュワーズ大会の2 大会で国内チャンピオンになった畠山大輝の「ビスポークコーヒーロースターズ」が今年も参加。また毎年コーヒーカクテルの競技会で常に上位入賞を誇るバリスタ、滑川裕太が作る“コーヒーカクテルブース”も登場する。さらに、コーヒーに詳しいお笑い芸人としてメディアで活躍する“コーヒールンバ”の平岡佐智男氏が店主の「サチオピアコーヒー」そして、関東近郊からは、吉祥寺の「ライトアップコーヒー」や聖蹟桜ヶ丘の「タックビーンズ」などが初出店するほか、地方からは福井(ハンズコーヒー)、仙台(スパークコーヒーロースターズ)、香川(コルシカコーヒー)、鹿児島(アンドコーヒーロースターズ)、静岡(エートスコーヒーロースターズ)が参加し、地元川越からも9店舗が集まる。
フードは、新河岸の大人気ベーカリー「ブーランジェ・リュネット」や、イタリアン「フィーコ」、今年オープンしたオーストラリア料理店「カフェオーマチ」などの地元の名店のほか、鎌倉から大人気の本格麻婆豆腐専門店「かかん」、板橋の老舗和菓子店「梅香亭」が出店するなど、コーヒーとの意外なペアリングも期待できる。
そのほか、蓮馨寺にある講堂では、11月30日は、コーヒーインストラクター3級検定と生産処理方式講座という2つのコーヒーに関する教育的イベントを行い、12月1日は、広告業界の第一線で活躍する写真家、鈴木心による出張写真館を行う。
これだけ豪華なラインナップが揃うフェスティバルだが、その一瞬で終わるのはもったいないと主催者は考えている。テーマには、「フェスの後の日常に余韻を持ち帰って、再びここで出会った店舗のコーヒーを飲んだり、オンラインストアで豆を購入したりして今でより一つ上の贅沢を楽しんで欲しい」という願いを込めた。今よりちょっとだけ贅沢な毎日の一杯が日常に根付き、コーヒーを取り巻く世界の環境をハッピーにしていきたい。そういう想いで、コーヒーフェスティバルを盛り上げていきたいと意気込む。
さらに、今回は参加コーヒーショップのコーヒーは全て、サントリー南アルプス天然水でバリスタが淹れる。コーヒーの味がより明確に出るのはPh7くらいの水が良いと言う、信頼を置くバリスタのアドバイスにより、オススメの天然水としてサントリー社の、象印マホービンが40本当たる抽選会とSNSキャンペーンも行うことが決定した。
また川越コーヒーフェスティバルは、コーヒーだけでなく音楽ライブに力を入れており、ゲストが年々豪華になっている。今年は1日目に、数多くのCM曲でも知られる人気シンガーソングライターの奇妙礼太郎、ううじんが出演。2日目は、「NHKみんなのうた」を始め、テレビやラジオで活躍中の関取花、ビューティフルハミングバード、ウクレレシンガーの花城よしのがコーヒーフェスを彩る。
そこで、HIGHFLYERSでは、川越コーヒーフェスティバルに11月30日にゲスト出演し、70分のショーを繰り広げる予定のアーティスト、奇妙礼太郎にインタビューし、歌手活動に到るまでの出来事やコーヒーのことなどを伺った。
自分がどうしたいかを一番大事に。仕事は大事に思ってるけど、同じくらいどうでもいいって思っておきたい
—今日の撮影は公園で行いましたが、公園にはよく行きますか?
最近はマウンテンバイクで専用コース行ってみたり、アウトドアもするんですよ。 逗子とか、沖縄、奄美大島でサップとかスキンダイビングとかしてみたり、ロッククライミングみたいなこととかやってみたり、身体を動かしてからライブするの最近好きです。
—奇妙さんは、ライブ前に発声練習などはするのですか?
特にしないですね。多分、オペラの人とかはアスリートみたいなところがあるから。僕は喋ってるみたいな感じだから。
—ライブスケジュールを拝見すると、かなりお忙しそうですが、お休みしないんですか?
ライブ自体はいくらあってもいいんですけど、遊ぶ時間がなくなるのはあれやなって。やっぱりちょっと遊びたいです。
—今回は、コーヒーフェスティバルでのライブですが、コーヒーはお好きですか?
飲むときは、一日3 、4杯飲みます。種類は問わず。でも今日みたいな浅煎り(取材時に飲んだエチオピアのシングルオリジン)の方が好きです。
—こういうコーヒーの美味しさがわかるって、けっこうコーヒーのことをご存知なのではないですか?家でも飲みます?
ペーパードリップとか、フレンチプレスとか、いろいろ買ったりして、ハマってたことがあるんですよ。その時は近所の豆屋さんで買って、挽いて、自分のために淹れるのが楽しかったんですけど、コーヒーって人に淹れてもらう方が美味しいなって気づいたら、いつの間にかやらなくなりました。
—(笑)。では、少し昔のことをお聞きしたいんですけど、幼い頃はどんな感じでしたか?
一人で遊ぶのが好きでした。レゴと日本規格のレゴっぽいやつをごっちゃにして遊んでいました。レゴ以外は、漫画を読んでるくらいで特にないかな。少年ジャンプが凄い時代だったけど、僕はそんなに読んでなかったかも。
—音楽はどんなものを聴いていましたか?
小学生の時とかは、特に好みはなかったです。音楽自体が取り立てて好きでもなかったし。小学校高学年くらいから周りの人たちもそういうのに興味持ち出して。家にね、親のCDとかがあって、それがチャゲ&飛鳥、長渕剛と浜田省吾。だからそういうのが今も好きです。周りに音楽に夢中な人がたくさんいて、自分はそういうわけでもないのがちょっとコンプレックスみたいな時もありました。
—意外でした。小さい頃になりたかった職業は?
漫画家ですね。
—本当に漫画がお好きなんですね。
というか、当時は、なんか楽そうやな、って思ってたのかもしれません。
—そこから音楽に移っていったんですか?
いえ、全然。実家が製麺所をやっていたんですけど、もうそこで一生働くと思っていたから、音楽でなんかしようとかもなかったし、何とか大学に行って、遊びで軽音楽部とか入って、26歳くらいまでそのまま実家でずっと仕事してましたね。バンドは趣味でちょっとしてましたけど、基本は製麺所で働いてました
—そこからプロにシフトしたきっかけはあったんですか?
28歳くらいの時に会社自体がなくなって、「あれ、どうしよう」って。で、バイトしながら、週末のレクリエーションみたいな感じで音楽はしてたんですけど、なんか、アルバイト行くのも嫌になって来たなってなって。最後コールセンターでバイトしてて、「なんかもうええか」って思って辞めて。その後、ある時友達に「遊びに来るついでに歌ってよ」ってイベントに誘われて、「いや、電車賃もないわ」って言うと、「じゃあギャラ出すよ」って言うから、「あ、意外と言ったらくれんな」って。それが今に続いてるみたいな感じかもしれません。大阪より東京の仕事の方が増えてきた6年くらい前に、引っ越して来て。
—仕事になるまでは、歌のレッスンはしていたんですか?
20歳くらいの時は、一人で練習はしましたけどね。それも練習しようみたいな感じでもなくて、好きな歌を自分で歌って、カセットに録って、添削していくのが楽しくて。
—添削とは?
同じように歌ったと思って、プレイバックして聞いてみたら、違うところがたくさん見つかるので、それを一個ずつ直していくんです。「もうちょっと口開いてんな」とか。自分がいいと思ったところとぴったり合うように。
—面白いですね。ギターはどうやって?
ギターは10代くらいの時に、やることないし、みんなギター弾きだすから。あれってしんどくないでしょ?走らなくていいし、勝負でもないし。
—勝負は嫌いですか?
みんな休み時間にサッカーとかバスケとかしてるように思えたし、自分でもやってみようとしたことあるんですけど、持ってるボールの取り合いで体がバーンて当たったら「ボールどうぞ」ってなるタイプで。だめでした。
—(笑)。じゃあラグビーとか大変ですね。
ラガーマンの友達(Sundayカミデ)を見てたら、スポーツマンシップというのは素晴らしいものだなってわかるので、そういう人間の関係性みたいなものはすごく好きです。
—影響を受けたアーティストはいます?
先ほど挙げた3組(チャゲ&飛鳥、長渕剛、浜田省吾)は、一緒に生きてきた感じがあるので。あとはジャズの有名な人とかやっぱり好きですけど。最近はビリー・アイリッシュ、好きです。
—ところで、奇妙さんの歌が人の心に届くのって、何か秘密はあるんですか?
いや、ないですよ。なんでなんでしょうね。僕もわからないです。自分が当たり前にやってることを面白がってもらったりするのって。でも、みんなそうかもなって。その人が当たり前にやっていても、自分ができないことってたくさんありますから。それに、自分が人よりも多くCMの仕事してるのかもよくわからないですし、楽しい仕事ですけど、明日になくなったりもするから、自分じゃよくわからないですね。
—普段パフォーマンスをする上で、大切にしていることは?
そうですね。まぁでも、自分がしたくないことはしないですね。それはなんか、例えば、「あれ歌って!」みたいなことを言われても、「なんか今日はちょっと違うな」って思ったらやらない。それはどういう理由かわからないですけど、最近特に。自分がどうしたいかを一番大事にしている。気に入ってる曲をやることが多いかも知れないです。
—それでは、奇妙さんにとって、チャンスとは何ですか?
チャンスですか?チャンス、何やろうなぁ。チャンスがどうかわからないですけど、「この仕事、自分には大きすぎるな」みたいなやつを断らないとか。
—なるほど。
なんか別に失敗しても、もともと何もなかったから、どうでもいいもんな、って最近すごく思いますね。やってる仕事のことは大事に思ってるけど、同じくらいどうでもいいって思っておきたいなって思っています。なんかね、もう終わってるのに、終わってないと思い込んでそこにいるのもしんどいことやから。変に頑なになったりしないようにとは思ってますけど。
—では奇妙さんにとって成功とは?
楽しく暮らすことじゃないですか?
—じゃあ今は成功してますか?
成功してますね。
—まだ叶っていない夢があったら教えてください。
車を買い替えたいなと思ってて。自転車二台、サーフボードとギターとキャンプ用品、丸ごと入るバンに。
—アウトドア、そんなにいいですか?
いいですね。アウトドアに限らず、夢中になってる時間をなるべく多くしようと思ってて。空いててぼーっとしてる時間にしんどい考えとか出て来るんで。それを別のことに置き換えたらいいなと思って。最近Nintendo Switch買いましたもん。
—ネガティブな気持ちになったりすることもありますか?
あります。なんかすごい人を見るとすごく嬉しいし、嫉妬する。「うわ、、今この人見て嫉妬してるなあ」って。
—最近嫉妬した人は?
嫉妬してることを自分自身で認めてしまうとすぐ忘れてしまうので、忘れました。
取材協力:SATURDAYS NYC TOKYO
Interview & Text: Kaya Takatsuna / Photo: Atsuko Tanaka
第4回川越コーヒーフェスティバル
開催日:2019年11月30日(土)12月1日(日)雨天決行
時間:10:00-16:30 入場無料
場所:川越蓮馨寺境内
公式サイト https://www.kawagoecoffee.com/
イベント概要:国内外の自家焙煎、スペシャルティコーヒーを扱う店舗を中心としたコーヒーショップ(1日につき約30店舗)と地元を中心とした人気飲食店(1日につき約5店舗)が一斉に集うイベント。入場無料。オリジナルミニマグカップ付きの飲み比べチケット(1600円)を購入すると、出店コーヒーショップ全店舗にて4杯までテイスティングができるほか、一杯ごとにハンドドリップしたコーヒーも購入できる。人気店のスイーツやフードなどの販売も行う。コーヒーインストラクター3級検定などの教育系イベントや出張写真館、そして音楽のライブ演奏あり。
主催:川越コーヒーフェスティバル実行委員会
後援:(公社)小江戸川越観光協会
会場アクセス:西武新宿線本川越駅より徒歩5分 / 東武東上線川越市駅より徒歩10分
川越駅東口市内バス神明町方面行きにて 蓮馨寺前下車(バス約7 分)
奇妙礼太郎 @川越コーヒーフェスティバル(初出演)
日時:2019年11月30日(土)12:30〜14:00(20分休憩あり)
大阪府出身のシンガーソングライター。2008年より奇妙礼太郎トラベルスイング楽団として活動。バンド解散後、TENSAI BAND II(ex.天才バンド)・アニメーションズ等のバンドを経てソロアーティストとして活動。2017年09月メジャー1stフルアルバム「YOU ARE SEXY」をリリース。最新作は2018年09月26日リリースの「More Music」。
HP : https://kimyoreitaro.com/