サードアルバム「FUTURE」が本日リリース! 洋楽ファンをも魅了するスタイリッシュロックバンド、I DON’T LIKE MONDAYS. のこれから目指す道【インタビュー】
2019/08/21
日本のロックバンド、I Don’t Like Mondays.(通称:アイドラ)は、2016年に発表したアルバム「FASHION」から、約3年振りとなるサードフルアルバム 「FUTURE」をついにリリースする。
アイドラは、多くの有名アーティストのバックバンドやスタジオミュージシャンとしてキャリアを積んだ実力派の4人、 YU(ヴォーカル)、 CHOJI(ギター)、 KENJI(ベース)、SHUKI(ドラムス)によって2012年に結成され、2014年にメジャーデビューを果たした。 彼らの音楽は、ソウル、R&B、ファンクをはじめ、ブラックミュージックや様々なテイストを取り入れた海外の雰囲気を感じさせる、洗練されたスタイリッシュロックが特徴。また、キャッチーなメロディラインに英語を巧みに織り交ぜた歌詞とハイヴォイスで心地良いヴォーカルが、独特の世界を作り上げている。今年からはavexが手がけるレーベル「rhythm zone」へ移籍し、ますますその活躍の場を広げている。
「FUTURE」は、新曲9曲を含む13曲にインタールード2曲をプラスした全15曲と、2018年の秋冬に行った全国ツアー、I Don’t Like Mondays. 2018 A/W TOUR “A GIRL IN THE CITY”を追ったドキュメンタリー映像を収録。 過去の名曲「FIRE」と、アイドラの代表曲とも称される「TONIGHT」を<Future ver.>としてセルフカバーした。また、昨年の EP「A GIRL IN THE CITY」の中から「A GIRL IN THE CITY」と、タレントとして幅広く活躍するこじるりこと小島瑠璃子出演のM Vで話題となった 「LEMONADE」を含む2曲も収録しており、ベスト盤と言っても過言では無い作品に仕上がっている。
そこでHIGHFLYERSは、I Don’t Like Mondays.のメンバー4人に最新アルバムのことやプライベートについて、そしてこれからの展望を伺った。
全日本詞の新曲含むこだわり抜いたアルバムが完成。バンドを結成して7年経った今、一番の転機が訪れている。いつかはワールドツアーを実現するために挑戦し続けたい
―I Don’t Like Mondaysはもともと月曜日を定休日にしていたそうですが、もう定休日ではなくなりましたか?
YU:学生の時から、月曜日ってちょっと空気もどんよりしていて好きじゃなかったんですけど、もうさすがに曜日感覚はなくなりました(笑)。
―間もなくリリースされる「FUTURE」には新曲が9曲入っていますが、こだわった部分を教えてください。
YU:全てにこだわり抜いて作ったアルバムなので、聴いた人は必ずお気に入りの曲が見つかると思います。ただ今までは、全歌詞英語だったり、日本語と英語を組み合わせたりする曲が多かったので、 7曲目の「AITAI」と10曲目の「CALL ME」のように歌詞を全部日本語にするのは初めての挑戦でした。既存のJポップのシーンとはまた別次元の曲ができたと思うんで、邦楽ファンからすると新鮮に感じると思いますし、洋楽をよく聴く方からすると、こういう邦楽があるんだって思ってくれるんじゃないかと。
―これまでは英語の歌詞を敢えて多用してきたのですか?
YU: 英語にこだわっているわけではなくて、僕らって先に曲を作って、その後に歌詞を載せるんですけど、そのサウンドが一番生きる言葉選びや意味だったり一番心地いいものをチョイスしていたら、自然とそうなっていきました。
—幼い頃からどのように音楽と関わってきたかなど、簡単なバックグラウンドと、影響を受けたアーティストをそれぞれ教えてください。
YU: 僕はニューヨークの高校に通っていたんですけど、当時遊びでちょこちょこバンドでヴォーカルをやっていたのが音楽を始めたきっかけです。その頃は音楽を仕事にしようとは1ミリも思ってなくて、 クリエイトすることが好きだから、将来は裏方的なプロデュースとか、バンドとか音楽のサポートとか、ファッションとか、感性で生きる仕事をしたいなとは思ってました。でも、卒業してからも僕の高校時代の同級生がもう一回歌わないかってしつこく誘ってくるので、そこまで言うならやってみようかと思ってヴォーカルを再開しました。幼い時に両親がマイケル・ジャクソンが好きで家でよく流れてたことや、高校生の時によく聴いていたアメリカのヘヴィーロック、それからちょっと大人になってから聴いていたプリンスとか、他にもあらゆるアーティストから影響を受けてますね。
CHOJI:最初はピアノをやっていたんですけど、同級生の女の子にすごく上手な子がいて、 僕はピアノは無理だって挫折して。12歳の頃にピアノを辞めたタイミングで、家にあったギターを弾き始めました。70年代のハードロックをやっていた父の友達から手ほどきを受けてからは、かなりのめり込んで毎日7時間くらい弾いていました。
―バンドに入る前も、ご自身でギターのお仕事をされていたんですね。
CHOJI:そうですね、ギターの先生もやってました。B’Zの松本さんのソロギターは結構影響を受けましたね。僕がいまだに尊敬しているギタリストはゲイリー・ムーアとリッチー・ブラックモア。両方ともアドリブが唯一無二な感じでやっぱり凄いなと思ってます。
KENJI: バイオリンを習っていたので、小さい頃から音楽には触れていました。兄がバンドをやっていた影響もあって、中学生の頃に UKロックが好きなんだと気づいて、そこからはオアシスやU2、ビートルズを聴いたり、中1の頃からバンドを組んで文化祭で歌ったりしていました。ベースを本格的に演奏し始めたのは、このバンドに入ってから。「ああ、俺ベース弾いた方がいいわ」ってしっくりくる瞬間があったんです。
SHUKI:4人兄弟なんですけど、小1くらいの時に、ピアノを習っていた2歳上の姉が、駄菓子屋できびだんごを買ってきてくれて、「これあげるからピアノやりなよ」って言われてピアノを習ったのが最初です(笑)。姉は1人で通うのが退屈だったみたいです。それから小3の時、 5歳上の兄が、友達とバンドをやるためにドラムを買ってきたのを珍しくてずっと眺めていました。そうしたら突然兄が、「ドラム叩いてみるか」って声をかけてくれて、いざやってみたら兄が1週間くらい悩んでたフレーズを僕はその場でパッとできたんです。当時ヤンキーで怖くて話しかけられなかった兄が褒めてくれたのが嬉しくて、それが忘れられなくて今までやってます(笑)。今思い返せば、ギターも7歳上の兄の影響で少しやってましたね。小5の時にコーンというアメリカのヘヴィメタルバンドのライブを見て衝撃を受けて、漠然と将来は音楽の仕事をしようと思いました。
—プロになろうと思ったきっかけは?
YU:CHOJIがバンドに入って4人が揃ってから、この音楽を仕事にしていけるかもと思ったんですね。メンバーがコロコロ入れ替わっていた時は、そんなつもりはなかったけど、この4人でやるならちゃんとやりたいと思ったんです。バンドを組んでから一年でデビューが決まりました。
—2012年に表参道で結成とありましたが、そのあたりの経緯を教えてください。
YU:さっき話した高校の同級生が、 原型だったバンドのリーダーなんです。彼がKENJIとSHUKIを既に誘っていて、そこにボーカリストとして僕が入ったんですけど、結局そのリーダーはやりたい方向性が違うからといなくなった。3人残されてしまって、じゃあ新しいギタリストを探そうとなって、CHOJIと出会いました。その結成当時に、小さい部屋でずっと作曲してたのが表参道近辺だったんです。
―結成から7年経っていますが、何か変化とかありました?
YU:バンドとしては変わってないけど、環境は変わりましたね。最初は一人もファンがいなかったけど気づいたら周りの方々が遊びに来てくれるようなバンドになって嬉しいです。
―転機となった出来事はありますか?
KENJI:デビューする前の準備段階が全てというか、誰も協力してくれる人がいなかった時、その中で自分たちがどういうことをやるべきなのかとか、どういうことを目標にしてやっていくのかを4人でできるだけ話し合って蓄積していったのが大きかったですね。さっきYUが何も変わってないと話したのはそういうところなんじゃないかと思います。
YU:この新しいアルバムは移籍して第一弾のアルバムなんで、まさに今が凄く大きな転機になる瞬間なのかもしれないです。
―今回のジャケットは、女性の脚が目立ってとても個性的ですけど、何か意図があるんですか?
YU:今まではそういうやり方はあまりしてこなかったんですけれど、今回はアートディレクターの竹内祥紀さんと一緒に考えて、女性の体やしなやかさを入れるのがいいんじゃないかってことになって、満場一致で決まりました。
―それぞれ、どういう女性が好み、または魅力的だと思いますか?
YU:魅力的なのと好みは違いますね。魅力的と感じるのは、自立しているタイプ。芯が強くて意思があって、やりたいことに向かって目標を持っている人は魅力的だと思いますね。好みは、自分と発想が違う人が好き。例えば世の中では1+1=2とされているけど、僕がクリエイティブな発想をして、「いやいや、1+1は本当に2なんですか?3とか4の可能性もあるでしょ」って言ったら、「いや、1+1はペンギンだよ」って返してくるようなタイプが好き(笑)。
SHUKI:ラーメンが好きな人(笑)。「何食べたい?」って聞いたら、「ラーメン食べたい」って気軽に言ってくれる人がいいです。 僕自身が結構雑なところがあるんで、綺麗好き過ぎても一緒に行動しづらいんですよ。今、僕勝手にラーメン屋は汚いっていう設定で話してますけど(笑)、とにかく雑さを全然気にしない人ですかね。
KENJI:好みで言うと、魅力的なのはもちろん自分の考えを持ってしっかりしている人なんですけど、結構抜けてる人の方が好きで、スキがあってよく笑う人。人に愛されそうな人が好きというか、カッコいい人はもちろんカッコいいんですけど、そうじゃなくて愛されるキャラクターを持ってる人が好みかもしれないです。
CHOJI:ウィットな冗談を返せる人。僕は自分が割と真面目な方だと思っているんで、そうじゃない人の方がいい。
―では、最近ハマっていることなどを教えてください。
KENJI:基本的にずっと家で海外ドラマを観てます。特に今は、シーズン6まで出ている「ウェントワース女子刑務所」と、「ロック・アップ」を同時進行で観ています。僕はTSUTAYAで働いていたこともあって、昔から海外ドラマを観ていたんですけど、「プリズン・ブレイク」以来、刑務所ものが好きで、意外と女子刑務所の話の方が面白いんです。女の人も楽しめるちょっとドロドロした要素もありつつ、刑務所内にルールや政治があるんですよ。
YU:何かを作ることが好きですね。ずっと好きでハマってるのは写真で、よく撮ります。それから、本格的にやり始めたのは去年なんですけど、イラストものから抽象画まで、いろんな絵を描いていて、インスタには絵の専用アカウントもあります。
―素晴らしいじゃないですか。個展とかやらないんですか?
YU:最近そういうお話をよくいただくんで、もうちょっと作品がたまったらやってもいいかなって。
SHUKI:僕は映画が好きすぎて、気づいたら家にある映画用のスピーカーが9個に増えてました。サブウーファーが2個あるんです。僕の映画を観るルールは、 面白そうな作品は飛行機の中で絶対に観ない、酔っ払ってる時や眠い時も観ない。
―サブウーファー、凄いですね(笑)。最近のおすすめ映画はありますか?
SHUKI:映画というか、池袋にIMAX(アイマックス)っていう日本国内最大級の映画館が出来たのが一番のニュースですね。 IMAXは映像が綺麗なんです。通常、映画によっては上映されるときに4割くらい画をカットしなければならないんですけど、IMAXはその必要がないから全部観られる。つまり監督が表現したいことがわかりますよね。ちなみに僕の一番好きな映画監督はクリストファー・ノーランです。
CHOJI:散歩ですかね。京都にもこの間行きました。大阪でライブして、散歩も兼ねて京都に行って。あとは鎌倉に行って、妙善寺で花が咲いていたのでその写真を撮ったりしてました。花の写真を撮ると自動で花の名前が出てくるアプリを最近見つけたので、撮影しては楽しんでます。
―CHOJIさん、和みますね(笑)。では、みなさんにとって成功とはなんですか?
YU:いつも考えてることなんですけど、成功とは死ぬ直前に「マジいい人生だった」って思うこと。それ以外はなんでもないって思っちゃう。生きる上で大事にしてるのは、 例えば事業で成功したり有名になったり、お金を稼いだりって、僕から見てすごい成功してる人だなって思っても、その人自身が成功してないと思ったらそれは決して成功とは言えないじゃないですか。これはライブでも大事にしてることなんですけど、自分が楽しめないライブって全然意味がないと思ってるんです。自分も楽しみつつ、そこに来てくれて時間を共有してくれるみんなが楽しめたり、何かを持って帰れたり、前に進めるような空間とか時間を過ごしたりできることを心がけて音楽をやってるし、生きてますね。
CHOJI:自分のやりたい目標とか夢があるんで、それを全部成し遂げた時が成功を感じるかなという気はしてます。もちろんバンドが日本一、世界一になれるように精進したい。でもそれとは別にやりたいこともあるんで、それも成し遂げていけたらいいなと。
KENJI: おじいちゃんになるまでバンドを続けられて初めて成功と言えるのかなって思います。僕はローリング・ストーンズを一つの目標にしているんですけど、おじいちゃんになってカッコいいバンドやってるってめちゃくちゃカッコいいじゃないですか。それを孫に「おじいちゃん、めっちゃカッコいいバンドやってるんだよね」って言った時に、 本当にカッコいいって周りからも思われるアーティストってなかなかいないと思うし、それが叶った時に、成功してると思えるのかもしれない。それまでは基本的にはひとつひとつの目標をクリアしていくだけの繰り返しなんじゃないかと思う。
SHUKI:俺もYUと考え方は一緒なんですけど、別の言い方をすると、結局成功って言葉自体が、人と比べないと生まれてこなかったと思うんで、もし地球上に人間一人だったらそんな言葉自体存在しないと思うんです。それに人から成功と思われるためにやったことって絶対に成功ではないと思うんで、自分のやりたいようにやれてるかどうかですかね。実際あんまり気にしたことはないですけど。
―最後に、これから挑戦したいこと、まだ叶っていない夢を教えてください。
YU:パラグライダーの映像を見るたびに、やってみたいなと思います。バンドとしては、毎日が挑戦ですけど、いつかワールドツアーをしてみたい。 アジアもそうですし、海外でライブして、その後に旅行で行ったように訪れた国を満喫するようなことを経験してみたいですね。
CHOJI:世界に旅行に行きたいんですけど、気にすることなく豪遊できること(笑)。ヨーロッパはもちろん電車で回ったり、その先にロシアのウラジオストクからシベリア鉄道とか、乗ってから死にたいなっていうのがあって。電車が好きでそういうのをやってみたいです。
KENJI:ドラムセットに座った状態で固定されたまま、縦に一周回るっていうのをどこかで見たことがあるんですけど、それをベースでやってみたいです。あとは、行ける限りいろんな国でライブをしたいというのはありますね。
SHUKI:スカイダイビングをやりたいです。 海のダイビングが好きで免許も取ったんですけど、その逆に行ってみようかなと。
Interview & Text: Kaya Takatsuna / Photo: Atsuko Tanaka
I Don’t Like Mondays. 「FUTURE」8月21日 リリース!
CDご購入:https://avex.lnk.to/0821_IDLMs_AL
音楽配信:https://avex.lnk.to/idlms
LIVE INFORMATION
I Don’t Like Mondays. “F U T U R E” TOUR
【愛知】9月22日(日) ボトムライン 17:15 / 18:00
【兵庫】9月28日(土) music zoo KOBE 太陽と虎 17:00 / 17:30
【大阪】9月29日(日) 梅田クラブクアトロ 17:15 / 18:00
【神奈川】10月5日(土) 横浜ベイホール 17:15 / 18:00
【茨城】10月12日(土) 水戸ライトハウス 17:00 / 17:30
【北海道】10月19日(土) 札幌DUCE 17:00 / 17:30
【埼玉】10月27日(日) HEAVEN’S ROCK さいたま新都心 17:00 / 17:30
【福岡】11月3日(日) 福岡BEAT STATION 17:00 / 17:30
【宮城】11月16日(土) 仙台darwin 17:00 / 17:30
【千葉】11月24日(日) 柏PALOOZA 17:00 / 17:30
【新潟】12月1日(日) 新潟 CLUB RIVERST 17:00 / 17:30
【広島】12月21日(土) 広島CAVE-BE 17:00 / 17:30
【岡山】12月22日(日) CRAZYMAMA 2nd ROOM 17:00 / 17:30
【東京】2020年2月8日(土) TOYOSU PIT 17:00 / 18:00