世界で愛される老舗コニャック、「ヘネシー」のカクテルコンペティションが盛大に開催。司会を務める高橋真麻が語る、ヘネシーの魅力と自身のライフスタイル【インタビュー&イベントレポート】

2019/08/21

1765年の創業以来、250余年の長い歴史と変わらないクオリティへの信頼で、世界中で愛されるフランスの老舗コニャックブランド「ヘネシー」。ヘネシーのコニャックにはさまざま種類があるが、その中でも特に親しまれているのが、「ヘネシー V.S」と「ヘネシー X.O」だ。「ヘネシー V.S」は、芳醇なスパイスとフルーツの芳香を思わせるアロマを持ち、飲む人に力強さと心地良い調和を感じさせる力強いコニャック。また、「ヘネシー X.O」は、1870年に世界で初めて”eXtra Old”の名が与えられたコニャックで、 フランス・コニャック地方上位4地区のブドウによる約100種類のオー・ド・ヴィー原酒がブレンドされており、リッチでパワフルなうえ極めて滑らかなスタイルが表現されている。

MHD モエ ヘネシー ディアジオ株式会社は 、ヘネシーの特徴を活かしたカクテルを創作する競技会「ヘネシー カクテルコンぺティション 2019」を、7 月 28 日に品川プリンスホテル DINING & BAR TABLE 9 TOKYO にて盛大に開催した。これは、全国各地から厳しい書類審査を通して選ばれたバーテンダー20名が、「ヘネシー V.S」および「ヘネシー X.O」を用いたカクテル創作を競い合うもので、 審査員がそのクオリティを、「ネーミング」、「見栄え」、「味」、「創作意図」などから審査して総合的に評価する。晴れて優勝した競技者にはヘネシーメゾンへの招待状が渡される。

大会は華やかな雰囲気の中、ファイナリストたちがそれぞれの部門で、「ヘネシー V.S」と「ヘネシー X.O」を用いた独創的なレシピをライブパフォーマンスで披露し、来場者には「ヘネシー X.O」の華やかな香りも楽しめる「ヘネシー X.O トニック」や、3 種の「ヘネシー V.S」ミキサードリンクが振る舞われた。ピーチリキュールとオレンジジュース を合わせたサマーカクテル「ヘネシーネーブル」や、トマトがアクセントとなる「ヘネシーメアリー」、ソーダの爽やかさを楽しめる「ヘネシーシーダ」など、ロックや水割りだけではない、季節に合わせた楽しみ方を提案して来場者を楽しませた。

表彰式では、審査員たちが総評を述べた。審査員たちは、「カクテルの中にヘネシーの美味しさを奥の奥から引き出していた人が優秀な成績を収めた(日本バーテンダー協会会長、早川恵一)」、「ヘネシーの素材がしっかりと生きているカクテルを高評価とした(日本ホテルバーメンバーズ協会会長、小森谷弘)」、「そのカクテルが2杯目に飲むものなのか3杯目なのかでも変わる。飲み手のストーリーまで考えられているかどうかも評価した。(スピリッツ&シェアリング株式会社代表取締役社長、南雲主于三)」などのコメントを述べた。

優勝順位は以下の通り

グランドチャンピオン: 野間真吾(The Bar TopNote / 広島県)Time with Elegance

V.S部門

1位    柿沼辰也(Bar柿沼/ 東京都)Euphoria

2 位 下畑雄大(IRISH BAR ARIGO /大分県)Aromage

3位 白鳥慶果(ホテル日航大阪 メインバー夜間飛行/大阪府)Grand Nature

X.O部門

1位    野間真吾(The Bar TopNote /広島県)Time with Elegance

2位 田村龍(オーセントホテル小樽メインバー「キャプテンズ・バー」/ 北海道)LA VIE EN ROSE

3位 緒方唯(Wine & Bar麦家/ 宮崎県)Luxe Parfum

ヘネシー特別賞

X.O部門 吉富万洋(BAR万(YOROZU)/ 鹿児島県)Imperial Cradle(皇帝の揺りかご)

写真左→右:白鳥慶果、下畑雄大、柿沼辰也、野間真吾、田村龍、緒方唯、吉富万洋

見事グランドチャンピオンに輝いた野間真吾は、表彰式後に感想を聞くと、「優勝しか頭にありませんでした。ヘネシーX.Oはそのまま飲んでも美味しいので特徴を活かすことを一番に考えました。それを自分を表現することとリンクさせながら大会前の数ヶ月間を過ごしました。表現したものが形になって飲んだ人に評価されるカクテルは、まさに自分自身。優勝できたことで、自分のやってきたことが間違っていなかったのかなと思えました。これはゴールではなくスタート。この優勝を糧に進んでいきたいです」と落ち着いた口調でしっかりと語った。

野間と、優勝カクテル「Time with Elegance」

また、今大会で司会を務めたのは、様々なメディアでコメンテーターとしても活躍されているフリーアナウンサーの高橋真麻。今年で3回目の司会となった彼女に、今大会の印象やヘネシーについて、そして自身の生き方やプライベートのこと、また今後の展望などを伺った。

歴史あるヘネシーから学ぶのは、進化することと伝統を守ることのバランス感覚。今後も、夢にも思ってなかったことが起こるような人生を謳歌していきたい

―今回で司会は3回目ですが、大会の変化を感じることはありますか?

回を重ねるごとに、カクテルの楽しみ方であったり、作り手の意図やカクテルの手法、使う材料などに私自身がとても興味を持つようになったので、皆さんが楽しめるような進行になってきたのではないかと思います。

― 普段もお酒を嗜まれるそうですが、ヘネシーは飲まれますか?

そうですね、ただヘネシー X .Oはとても高級なお酒ですので、まさに特別な日にゆっくりと楽しむという感じで、普段は今回から新しく部門が開設されたヘネシー V.Sの方を楽しむようにしてます。この大会に感化されてシェイカーを買ったんですけれど、やはり自分ではうまく作れないですし、美味しいお酒が勿体無いので、ロックで飲むようにしてます。せっかくなので、ちゃんとコンビニエンスストアで買ってきた かちわり氷で飲んでいます。

―今日の大会で印象的だったことや、飲んでみたいカクテルはありましたか?

昨年くらいから増えていますが、今年もシロップやジュースに自家製のものを使われている方が凄く多いです。そのバーテンダーさんしか作れない、まさに唯一無二のカクテルは飲んでみたいですね。特にクリーミーな、例えばピスタチオピューレやブラックオリーブ、クリームチーズを使ったカクテルは興味があります。

ー1765年に創業してから250年以上の歴史を持つヘネシー社と同様、高橋さんのご家族も芸能一家として歴史を刻まれています。ヘネシー社をみて、感じることや、学びを得ることはありますか?

長く同じことを続けるということはなんでも大変だと思うんですよね。だんだんマンネリ化してきたり、自分自身で飽きてきたりすることもあると思うんです。250年の歴史があるからこそ、その時代に合わせて進化しないといけない一方で守っていかないといけないものもある。そのバランス感覚は大変なんだろうなぁと思います。ただ、だからこそ、ヘネシーというのはブレないように毎日テイスティングをして、きちっと味とクオリティを保つ努力をされていますよね。私たちの仕事はヘネシー社とはまるで違うことですけれども、より多くの皆様に楽しんでいただくためのクオリティを保つための努力はしなくてはいけないという意味では同じなのかなと思います。

―クオリティを保つために、真麻さんが日頃から何か具体的にやられていることはありますか?

健康に気をつけるくらい(笑)。私が現場に行かないとどうにもならないお仕事なので、現場に穴を空けないというのは一番重要なのかなと思ってます。それからまずは、どの仕事でも、制作の方、主催者、クライアントさんに喜んでいただくこと、そして、それが世に出て視聴者や読者の方がご覧になった時に、ああ面白いなとか楽しいなとかちょっとでも思ってもらえたらいいなという風に思ってます。

―素晴らしいですね。

いや、そういう気持ちではやってますけれども、物事には賛否両論ありますから、良かれと思ってした発言で、自分が思っていたのとは違う捉えられ方をされることもあるので、すごく難しい仕事だと思うんですが、私は常々背伸びすることなく、等身大でと思っているので、無理せず頑張ってやっていくつもりです。

― 公の場で発言をするって今の時代はすごく勇気がいることだと思います。例えば、反対の意見を聞いてくじけたり落ち込んだりすることはあるんですか?

もちろんあります。自分が言葉足らずで意図していたことが伝わらなかったり、全く違う解釈をされてしまった時とか。物事って千差万別いろんな考え方がありますので、コメンテーターという立場はとても難しいなと思います。特に今までは、私自身はフジテレビのアナウンサーという立場で、人に話を振ってコメンテーターさんから話を引き出す側だったので、180度反対の立場になって自分がコメントをするっていうのはいまだに緊張感があります。

―失敗して落ち込んだ時はどういう風に自分を奮い立てるのですか?

一回発してしまった言葉は取り返せないので、次に自分で何かを伝える時には誤解されにくい言い方をしようとか、言葉が足らないということにならないように気を遣っています。

―ちゃんとそこに向き合って、次のために前向きに捉えるのですね。

そうですね。入社した頃は、本当にちょっとした失敗やミスとか、ご意見をいただいたりすると本当に心が折れて1週間くらい引きずっていたんですけれど、もうこの仕事も16年目になってきたら大分神経が図太くなって(笑)。色々悩んだり辛いなと思ったり、どうしてこんな風に捉えられちゃったんだろうとか、なんでこんな風に書かれちゃうんだろうとか思うこともあるんですけれども、割とポジティブにじゃあ次はそう間違えられないように頑張ろうって前向きになるようになりました。

―ところで、真麻さんは、よく食べ、よく飲まれるイメージがあるのですが、どうやってその素晴らしい体型をキープしているのですか?

幼少期はすごく肥満児で、中学3年生の頃は75キロまで太ったこともあるんです。そこからダイエットしたので、すぐおデブちゃんに戻るポテンシャルは持ってる。だから、食べ過ぎたなと思ったら翌日ちょっと注意するとか、気休めですけれども体に良さそうなサプリがあったら試してみるとか、食べる順番を気をつけるとか、そういうことで調整しています。

―今流行っている食だとか、一番興味のあるものって何かありますか?

ずっと、趣味は彼氏だったんです。どういうことかと言うと、私は自分一人だと映画も観ないし、コンサートにも行かないし、食べ物も何でもいいんですけれども、彼氏(現在の旦那さん)とだったら映画も観たいし、コンサートにも行きたいし、美味しいものも食べたいと思う。だから今の趣味は主人なんです(笑)。主人と一緒だったら、わざわざ新しいお店を新規開拓しなくても、家にあるラーメンに青山椒入れたらめちゃくちゃおいしいとか、ちょっとした発見だけでも幸せなので。まあでもそれだけ聞くと周りの皆さんはいいですねって言ってくださるんですけど、主人からしたら相当重たいと思います(笑)。

―では、お父様、お母様から学んだ言葉で、しっかりと芯に持って行動されているものはありますか?

両親にすごく感謝しているのは、時に厳しくも、たくさんの愛情を持って育ててくれたおかげで、人を妬んだり嫉んだりせず、人のハッピーを自分のハッピーに思える性格に育ててくれたことです。あとはアナウンサー時代、指名の仕事がなくて、スケジュールが空いてる女子アナがやる仕事ばかりやっていた頃、自分がネガティブになっていたんです。そこで父に相談すると、「誰がやってもいいと言われた仕事こそ頑張ってやってきなさい、そうしたら最初は誰でもいいと思ってお願いしたけれども、真麻に頼んで良かったね。次も真麻に頼もうってなるから」って言われて。その時のアドバイスをきちんと守って一生懸命真面目に仕事をしていたら、だんだん指名の仕事が増えていって、負のスパイラルからポジティブのサイクルに入った瞬間にすごく仕事がしやすくなりました。その時の父の言葉はすごく印象に残ってます。あとは、「何か壁にぶち当たった時に回避するな。それを乗り越えて耐える忍耐力と力を身につけろ」と言われたことですね。回避することは簡単だけれども、そうじゃなくてそれを乗り越える力を身につけていかなくてはいけないと思ってます。

―素晴らしいお父様のお言葉ですね。次に、真麻さんの理想の女性像があれば教えてください。

理想で言ったら、見た目は菜々緒ちゃんがいいなとか、頭の良さは宮崎美子さんがいいなとかありますけど、私は私でしかなくて、自分の人生は自分が主役と思ってマイペースでいいかなと思ってます。

―それでは、真麻さんにとって成功とはなんですか?

何をもって成功かという定義は難しいと思っています。世の中から成功者だと思われている人も、自分にとってのコンプレックスであったり影の部分があったりするので、わからないですね。例えば小さな成功はありますよ、今日の収録うまくいったとか。でも、長いスパンで見た時の自分にとっての成功というのはわからないなぁ。成功の物差しも人それぞれ違うので。成功とは…まあ失敗しなければ全部成功と思っていいんじゃないですか(笑)?

―最後に、これから挑戦していきたいことがあれば、教えてください。

せっかくフリーランスにもなりましたし、 お仕事でもプライベートでも、自分が思ってもみなかったことをやれる機会があったらいいなと思ってます。フジテレビのアナウンサーになった時は、まさか自らの決断で会社を辞めるなんて思いもしませんでしたし、フジテレビのアナウンサーとして売れなかったのに、結果的には凄く多くの皆様に受け入れていただいて、幼少期から憧れていた「笑っていいとも」や、「BISTRO SMAP」のゲストに呼ばれるとは、まさか夢にも思ってなかった。そういう夢にも思わなかったことが私の人生では何度も起きているので、今後もこれがしたい、あれがしたいという夢ではなくて、まさに夢にも思っていなかったこんなことが起こるんだっていうポジティブな気持ちでいれたらいいなと思ってます。

 

Interview & Text: Kaya Takatsuna / Photo: Atsuko Tanaka(高橋真麻)