初ミニアルバム「未来 アジテーション」をリリース! 一躍脚光を浴びた5歳の天才ギター少年が20歳の大人になった今、シンガーソングライターとして伝えたいこと【レポート& インタビュー】

2019/06/06

ギタリスト、シンガーソングライターとしてさらなる進化を続ける山岸竜之介が、5月15日に自身初となるアルバム「未来 アジテーション」をデジタルリリースした(CDは6月15日発売)。今作品は、全曲作詞、作曲を手がけた8曲入りのミニアルバムで、「日常」、「雑草」、リード曲の「人生映画」など、 等身大の自分が素直に感じる想いを作品に込めた、同年代へのエールとも言うべきアルバムに仕上がっている。

まだ幼稚園児だった2005年に「さんま・玉緒のお年玉!あんたの夢をかなえたろかスペシャル」に出演して、Charとギターセッションをした男の子、と言えば山岸の幼い頃の姿が記憶に蘇る方も多いのではないだろうか。山岸は、その後も継続的に「さんまのSUPERからくりTV」に出演し、“竜之介バンド”を結成するなど、学業と両立しながら様々なアーティストとライブやイベントで共演し、脚光を浴び続けてきた。2013年にはKenKen、ムッシュかまやつと共にスーパーファンクバンド“LIFE IS GROOVE”を結成、RISING SUN ROCK FESや、SUMMER SONICなどの大型音楽フェスにも出演し、10代にしてBlue NoteやBillboardでの単独ライブも果たしている。

今年5月に晴れて20歳の誕生日を迎えたばかりの山岸だが、今年1月にLAで行われた世界最大の楽器フェス「NAMM Show 2019」では、アイラ・テスラー(Ayla Tesler)など現地のミュージシャンと肩を並べギタープレイを披露するなど、幼い頃から培ったギタリストとしての実力はすでに国内外で認められている。これからの世界での活躍が非常に期待される注目のギタリストである。

発売に先駆けてHIGHFLYERSは山岸にインタビューを行い 、ギターを始めた頃の話や、ニューアルバムに対する思い、今感じている世界の音楽の流れや、これからの夢についてを伺った。

アルバム「未来 アジテーション」は、今まで辛い思いをしてきた同年代の子達に、「大丈夫、幸せはこっちにあるよ」と背中を押してあげられるような作品

 

―今はどういう生活を送っているのですか?

物心ついた時から、学校に行ってるか、ライブしてるか、ギター弾いてるか、曲作ってるかっていう毎日だったんですけど、今もほとんど変わらないです。ソロ活動するようになってからは、自分で曲やトラックを作るようになったので、寝るまで作曲して、朝起きてライブ行ってみたいな生活で、より音楽を作る時間が多くなりました。あとは、今も大阪に住んでいるんですけど、リハーサルや取材などで東京に出て来ることが増えましたね。

―物心ついた時からギターに触れているイメージがありますが、ギターを始めたきっかけはあったのですか?

父も母も音楽が凄く好きでした。特に父親が趣味でバンドをやっていたのが大きかったかもしれないです。僕が生まれた頃、家のテレビのアンテナとチューナーが壊れてしまい、VHSとDVDしか観れなかった時期が長かったんですけど、父親がブライアン・メイとか、ジョニー・ウィンター、ジミ・ヘンドリクスとかディープ・パープルとかをVHSで見ていた影響が一番大きかったです。僕の正義のヒーローは、ウルトラマンじゃなくってジミヘンだったんですよ。

―最初にギターに触れたのはいつですか?

2、3歳だと思います。でも、歩行器に乗りながら、ソファーの横に立てかけてあるギターを弾いてる昔の写真もあるから、1歳の頃すでに弾いていたかもしれないです。ただ、その頃は積み木遊びするみたいな感覚で触っていたので、自分が演奏している実感が湧くようになったのは小学生になってからなんですけど。

—当時はどんな音を出していたんですかね?

親が仕事に行く前に、和音のわかりやすいようなチューニングをしてくれてたから、僕が右手でジャーンと弾けばかっこよく聞こえていたんだと思います。「俺、弾けてる!!」っていういい意味での勘違いが、ギターを弾く意欲に繋がったんじゃないかなと思いますね。それは親に感謝です。

―親御さんが、成功体験できるように環境を整えてくれていたのですね。「さんまのからくりTV」に出演されていた頃の山岸さんは、凄く饒舌でしたけど、大阪にはあんな感じの5歳児がたくさんいるんですか?

たくさんはいないですよ(笑)。僕、全然友達と遊ばないで家に帰ってずっとギターを弾いてたので、幼稚園ではギター弾いてる変なやつって思われていました。だから、いじめられた時期が凄く長くて、自分の身を守る術じゃないですけど、誰よりも意見をはっきり言わないとって思っていたから、自分を大きく見せて虚勢を張っていたのかもしれないですね。コンプレックスみたいなのは勝手に感じてたんじゃないかなと思います。

―そうだったのですね。ご自身で昔の映像を見るとどう感じるんですか?

いい意味で自分じゃない別の子を観ている気持ちですね。でも、やりたいことは変わってないから、今の自分だったら、小さい頃の自分にもっと夢を見させてあげられるのにと思いますけどね。

―まだ若くてこれだけの実力と環境が揃っていたら、もう最高のことしかないように思いますが、アルバムを聴くと、結構葛藤したり、生きる意味を探したりしていらっしゃる感じを受けますが、いかがですか?

歌詞には素直に自分のことを書こうと思ってます。ネガティブな意味ではなく、小さい頃からテレビに出させてもらったりとか、番組内の企画でCharさんに会わせてもらったりとか、とても有難い経験をしてきたんですけど、そんな中で、何かこう自分自身がわからなくなる時間みたいなのが小さい時からあったんです。

—自分自身がわからなくなるとは?

今はもっと前向きな気持ちだし、結局は好きだからっていうところに毎回辿り着くんですけど、特に数年前にLIFE IS GROOVEをやる前までは、「俺はなんで音楽してるんだろう」っていう葛藤は常にありました。

―じゃあ正直辞めようと思ったこともあったんですか?

それ以前に、辞めるっていう概念がないんですよ。僕の場合、ギターは始めるって意識してスタートしていないので、それこそ毎日食事するのとあまり変わらないような当然の行為なんです。だから、むしろ僕の歳くらいの子がワンオクを見てギターを始めたとか言ってるのを聞くと、ある意味羨ましいと思う瞬間もある。僕は始めた年齢が若すぎて、誰かに影響されたのがきっかけでギターにのめり込んだという記憶がないんです。

―最近はギタリストとしてだけでなく、シンガーソングライターのイメージも強くなってきましたね。

小学2年生くらいの頃、テレビで“竜之介バンド”っていうのを組んで、僕がギターとボーカルをやってたんですけど、その時から自然とギタリストは歌うものだみたいなのが自分の中でありました。それから、ジョン・メイヤーとかジミヘンに影響された部分も大きいです。英語の歌詞じゃなくて、日本語で自分の伝えたいことを言葉にして、話すよりもわかりやすく言えたらいいなって思っています。

―聞くだけ野暮かもしれないですけど、恋してるんだろうなって思います。

ははは。

―他の楽器も割とすぐにマスターできると伺いましたが、ギター以外の楽器も演奏されるんですか?

今一番練習しているのはピアノですね。キーボードの音使いを勉強しています。ウクレレやマンドリン、三味線などの弦楽器は、このチューニングだからこんな感じかなって、いきなりパッと渡されても結構すぐに弾けるんですよ。

―凄い才能ですね。三味線も似合いそうですね。

実は、三味線めっちゃ得意なんですよ。修学旅行で行った沖縄で、民泊を募っているおじいちゃん、おばあちゃんの家に5人くらいで訪ねた時、家に三味線が置いてあったので「弾いていいですか?」って言って演奏したら、おじいちゃん、おばあちゃんが凄く喜んでくれたんです。そしたら、普通はご飯にタコライスとかゴーヤチャンプルを出すみたいなんですけど、 僕たちだけバーベキューにグレードアップしてくれたんですよ(笑)。その場で、三味線はバーベキューに変えていただけるくらいまでは弾けました。

—(笑)!素晴らしい!やっぱりギターはどこでも生かされてますね。

ギターは6弦なんで、それより弦の多い楽器がないのが良かったかもしれないです。マンドリンは実際8弦なんですけど、2弦ずつ4セットで8弦なので、4弦を弾いている感覚なんです。

―なるほど。ところで、普段はどういう音楽を聴いてますか?

僕の中で聴き方が2通りあるんですけど、ひとつは父親が聴いていたような自分のルーツの音楽を聴くこと。ディープ・パープルとか、エリック・サーディナスとか小さい頃に自分がシビれた音楽ですね。もうひとつは、洋楽も邦楽も、今のヒットチャート。毎週海外のビルボードチャートは絶対チェックするし、50位くらいまでは全て聴きます。今ここで流れている(インタビュー中、店内のBGMで流れていた) Lauv (ラウブ)もめちゃくちゃ好きだし、ジャンルは色々ですね。歌詞は、小田和正さんの世界観がとても好きです。

―自分の好きな音楽だけでなく、毎週それだけのヒット曲を聴くことで何を得ているんですか?

小さい頃からいろんな音楽に触れてきましたけど、一番影響受けた音楽っていう大きなものがない代わりに、 僕の潜在意識の中にある音がめっちゃ多いと思うんですよ。だから、潜在意識と繋げて自分の曲や歌やギターに活かせるようにギューッと集中して聴くときもあります。あとは、今はこういうシンセの音を入れるのが流行ってるんだとか、こういう歌い回しが好きな人が多いとか、こうしたら古く聴こえるんやとか解析していることも多いです。歌謡曲とか演歌とか童謡は別ですけど、日本人はロックとかポップスって、アレンジにしてもやっぱり海外をリスペクトした音楽が多いじゃないですか。だから、好き嫌い関係なく、最新も古いものも含めて、作る側の人間として海外の音楽を聴くことは一番大事なんじゃないかなって思いますね。

―解析した感じによると今どんな感じで、これからどうなっていきそうですか?

今は、めっちゃ遅いトラップが流行ってますね。BPMが、ゆる〜い音で、バスドラとラップとハイハットの音しか乗ってなくて、ピアノの音もなくて、だんだん音数が少なくなってきてます。僕の読みで行くと、多分海外はここ5年くらいで逆にめっちゃ音数多い音楽が流行るんじゃないかと思ってますね。

―これから世界の音楽の流れが変化していく中で、何かやろうとしていることはあります?

ミュージシャンには常に「やりたいこと」と「流行り」と「自分が聴いてきたもの」の3つがあると思っていて、それを綺麗な三角形にして出来上がるものが自分の作る音楽だったらいいなって思ってます。やりたいことが自分の出来ることと違ったり、逆に流行りがやりたくなかったりってあると思うんですけど、僕はちゃんとそれが三角形になるように、海外の流行りの好きな感じとかも取り入れたいんです。今回のアルバムも、サウンドの方向性は、海外のトレンドも意識した気がします。やっぱりギターが一番好きだから、ちゃんとギターソロは弾きたいですけど、良い作品にするために、自分のやりたいことをどれくらい出すかは常に葛藤しますね。

―今注目しているアーティストはいます?

海外やったら完全にLauv(ラウブ)ですね。あとnothing,nowhere.(ナッシング・ノーウェア)っていうギター弾きながらラップするラッパー。日本人てラップする人はラップ、曲を作る人は曲を作るって割と分かれているんですけど、海外の人って全部自分でやって楽器もできてっていうのが当然な人が多い。音楽家として歌もカッコ良くて、楽器も全部できる人はカッコいいなって思いますね。

―竜之介さんも、今ピアノもやってるし、これからギターだけじゃなくて他の楽器をやることもあるんですか?

ゆくゆくはそういうライブがあっても面白いのかなって思いますね。でもやっぱり弾いてて楽しいのはギターなんですよね。ベースを練習しても、ギターのチョーキングをしてる時とか「うわぁ〜、生きてんなぁ〜」みたいな(笑)。

―このアルバムをどういう人に聴いて欲しいですか?

「人生映画」っていう曲の最後の歌詞に、「幸せとはきっと何処にも売っていないから、手探りでも探していくよ、最後は笑えるように」っていうのがあるんですけど、僕と同じ年代の子とかで、今までめっちゃ辛かったけど前を向きたいなと思ってる人に聴いて欲しいです。「大丈夫、こっちにあるよ」って顎の先をクイって上に持ち上げて、「僕自身も探しているよ」って共感し合えたら嬉しいですね。

―良いですね。これからの夢はありますか?

ずっと言い続けているんですけど、東京ドームで満員のライブをすることが僕の夢です。でも一番の夢は、ライブ会場の大きさではなく、大スターや、ギターヒーローって言われる存在になることかもしれないですね。二十歳になるまでに東京ドームを満員にするってずっと言ってきたし、もちろん若いうちに立ちたいっていう気持ちはあるんですけど、「今だ!」っていう時が必ず訪れる気がしてるんで、その時に大スターになっていたいなって思いますね。

―ところで、理想の男性像ってありますか?

昨日言ったことと今日言ったことが変わらない人。自分の発言にしても、やっていることにしても、自分のこれだって思うものを見つけてそれを変わらずにやり続ける人になりたいです。日常生活でも、昨日も今日も明日も同じことを言える人でありたいと思いますし、それが僕はカッコいいと思います。

—大事ですね、ブレないって。

流行りとかを取り入れるのはいいと思うんですけど、流行りに流されたり、隣にいる人の顔色ばっかり伺っていたら何をやってるかわからなくなると思うんで。わざわざ人に言わなくても、自分の中で自分の想いはそこにあるっていうミュージシャンとか芸術家は、やっぱり自然と作品に出てくると思うんですよね。僕自身が一番大事したい部分です。

—素晴らしいです。最後に、今後の予定を教えてください。

詳細は言えないのですが、6月中旬にあの由緒ある素晴らしいステージで、大御所のピアニストと夢の共演があります。楽しみにしていてください!

Interview & Text: Kaya Takatsuna / Photo: Atsuko Tanaka

山岸竜之介「未来 アジテーション」

デジタルリリース日 : 5月15日 / 価格 :各配信サイトをご確認ください。

CDリリース日 : 6月15日 / 価格 : ¥2,700(税込)

 

 「未来 アジテーション」 リリースツアー2019

6月27日(木) 広島 Cave-Be

6月28日(金) 福岡 LIVE HOUSE Queblick

*上記2公演(※対バン形式)のチケット詳細

料金 : ¥2,500(前売) ドリンク代別 チケット予約は下記より↓

広島公演チケット予約 : https://eplus.jp/sf/detail/2951840001-P0030001

福岡公演チケット予約 : https://eplus.jp/sf/detail/2948120001-P0030001

7月5日(金) 愛知 名古屋RAD HALL

7月13日(土) 大阪 Zeela梅田

7月15日(月・祝) 東京 SHIBUYA WWW

*上記、3公演(※ワンマン公演)のチケット詳細

料金 : ¥3,000(前売) ドリンク代別 チケット予約は下記より↓

https://ticket.line.me/events/2088

https://eplus.jp/sf/word/0000043313

https://l-tike.com/artist/000000000756487/

https://t.pia.jp/pia/artist/artists.do?artistsCd=93050002

 

詳細は山岸竜之介 オフィシャルホームページにて

https://www.ryunosuke-gt.com